フォトナ4Dをご検討の方へ ウルセラ・サーマクールとの比較
サーマクール・ウルセラを検討されていらっしゃる方からの 「フォトナ4D」についての問い合わせがありました。年間通して問い合わせの多い この質問に対して ある程度の選択肢の指標となればと思いまして、まとめてみたいと思います。
フォトナ4Dとは
フォトナ4Dとは、4種類のレーザーを用いて 口腔粘膜(裏側)と皮膚側 両面から照射し 最深層からタルミを引き締め 再構築を促し 肌を新しくしていく、これらを1度期の施術で行うことを目的とした治療法です。
フォトナ4Dは、世界的にも多くの施設で導入されてきている たるみ治療なのですが、日本ではこれから更に注目されていくものと思います。
サーマクール/ウルセラとの比較として
比較として簡単に説明すると、
皮膚の両面からレーザーを照射することで、サーマクール以上の熱量を安全に加えることができます。
裏面(=粘膜側)からレーザー照射をすることで ウルセラよりも深部から たるみを引き締めることが可能となりました。
つまり サーマクールとウルセラを同時に行なう治療よりも 効率的に 多層的に治療を行なうことができることになります。
口周りの改善は、両面からのアプローチによって上記機種以上に効果を発揮します。(後述します。)
更に 皮膚の再構築を促し新しくしていくことで たるみだけでなく肌の若返りも同時に行なうことができます。
これだけの治療を行なうにもかかわらず、麻酔を必要としません。
・・・となりますが、既存2種との差を もう少し掘り下げようと思います。
フォトナ4D とウルセラ・サーマクールとの違い
たるみ治療器として 現在有名な機器は ウルセラ サーマクールです。フォトナ4Dが それらのように有名になれるかどうかは未知数ではありますが、単回の治療で得られる効果は凌駕し得ます。
エネルギーソースだけではないその違い
フォトナ4D ウルセラ サーマクールの違いは、使用するエネルギーソースが異なります。
- フォトナ4Dは、レーザー(光)
- ウルセラ 超音波
- サーマクールは 高周波(ラジオ波)
それぞれに長所・短所が存在します。
ウルセラ
ウルセラは超音波を収束させて その頂点で熱量を発生させる HIFU(高密度焦点式超音波)という技術を使用しています。(例えとして)太陽光を虫眼鏡で収束させて その焦点で高温を発生させるようなもの。これを超音波で行なっています。多方から照射された超音波が 一点で高温を発生させ熱凝固を起こさせることができ、かつ 焦点以外には何ら影響を与えない。これがHIFUの利点です。
焦点を 皮膚深層に置くことができるため、筋膜をターゲットにできるなど 他には無い優位性があります。
ウルセラの弱点は 収束された一点のみが高温となりますが、そのほかの部位には熱影響を与えないことです。そこで、照射する深さを何段にも変えて 行う必要が出てきます。
また、収束させて熱凝固を起こさせるため、痛みが強く発生してしまいます。痛みが少ない程度にすると 効果が半減することになるので、悩みどころになります。
サーマクール
サーマクールは高周波を用いた治療器です。高周波で皮膚深層を加熱し 熱凝固を起こさせることで たるみを引き締めます。
しかし、熱凝固を起こさせると、非常に痛みが強く また、場合によって陥凹変形を起こした例もあるなど、問題が起きたことで、出力を抑え多段回照射が行われるようになりました。1回の施術内でショット数を増やし 重ねうちにすることで、熱凝固までは起こせませんが、うつ熱状態(バルクヒーティング)をおこし、熱だまりを形成させ コラーゲン造成を促進させることで、たるみ改善を引き起こします。
現在では バルクヒーティングを用いた より効率的な機器が出てきていますので、私的には以前のアドバンテージは失われてきたと思います。
フォトナ4D
最深部から最表面まで 4種類のレーザーを駆使して 全層を加熱しバルクヒーティングを用いて治療を行ないます。
熱さは感じますが、基本的に麻酔を必要とせず ところどころ痛みが出るところもありますが、殆ど痛みがないと言って良いと思います。
フォトナ4Dの特徴は、4種類のレーザーの長所を利用して複合的な効果を発揮させることです。
ウルセラよりも深部からたるみを引き締めることができ 照射を両面に分けたことで サーマクール以上に安全に熱量を入れることができることです。
短所は 治療に伴う自由度が大変大きいため、治療を行なう施術者の理解度によって差が生じやすいことが挙げられます。毎回照射する医師が変わる アルバイト医師が照射する 更には看護師などスタッフが照射しているようなところでは、本来の効果が得られない場合が多いと思います。これは上記2機種にも言えることです。
裏表両面から たるみを引き締める
フォトナ4Dが持つ利点は、ウルセラよりも深部からたるみを引き締めることができ 照射を両面に分けることができることで サーマクール以上に安全に熱量を入れることができることです。これらの特徴からいえる点は、むしろ、ウルセラ+サーマクールと良い選択肢になるのではないかと思います。
日々世界中の医師が この治療法の効果向上を目指して切磋琢磨し、情報共有を行なっています。他機種ではあまり見られない情報量の多さには、日々圧倒されるところではありますが、それがフォトナ4Dの利点と言えるでしょう。
口周りのたるみへの効果
口周りへのたるみ改善効果は 大きなアドバンテージと言えると思います。
口唇の縦ジワのみならず ほうれい線 マリオネットライン ゴルゴラインと 口周りから頬にかけてのたるみは、気にされていらっしゃる方も多いことでしょう。
タルミが強く出ている部位は、基本的に「裏打ち」があるところ。
粘膜によって裏打ちされている部位は、たるみ易いのです。
口回り 目元は、弛みが出やすいわけですが、理由のひとつはこの点にあります。
フォトナ4Dは、粘膜側も含めて両面からアプローチすることで、弛みを改善させていきます。
残念なことに ウルセラは深めの照射を口回りに行うことができませんし、サーマクールも小回りが利きません。この辺りがフォトナ4Dの利点のひとつとも言えます。
フォトナ4Dの特徴
最深部からレーザー照射
粘膜側から安全に照射することで 明らかに深部からたるみを引き締めることができます。粘膜側から熱量を加えることで 筋層筋膜を引き締め 深い部位からのたるみを引き上げます。
深部まで到達するレーザー
表面側から 深部まで到達するレーザーを照射して 更に両面から加熱します。レーザーというと 表面で全て消費されてしまい 深くまで届かない と思われていらっしゃる方も多いと思いますが、パルス幅を極端に延ばした(~30秒)ことで、この常識を打ち砕きました。安全に深部まで加熱することができることになります。
肌の再構築
たるみ治療だけにとどまらず、皮膚のコラーゲン造成を促進させるレーザーを照射。皮膚内のコラーゲン密度が低い部位に選択的に熱量が集中される特徴を持つことで、3次元フラクショナル効果と言われています。
ミラーピール
皮膚表層を精密にピールすることで、皮膚の新陳代謝を促進させ新しくしていきます。肌再生が促進されることで お化粧ノリが悪い期間が数日出ますが、この照射を行なう行なわないでは、仕上がりに大きな差が出てしまうことも確かです。
まとめ
フォトナ4Dは、ウルセラ サーマクールと比較して それ以上の可能性を秘めた治療法と言えると思います。
- 弛みの最深部から引き締め
- 皮膚の再構築を促し
- 肌を新しくしていきます。
これらの作用を 安全性を担保しながら 麻酔無しで可能。
皮膚の両面からレーザーを照射することで、サーマクール以上の熱量を安全に加えることができます。
裏面(=粘膜側)からレーザー照射をすることで ウルセラよりも深部から たるみを引き締めることが可能となりました。
サーマクールとウルセラを同時に行なうよりも 効率的多層的に治療を行なうことができる事になり得ます。
フォトナ4Dの欠点は、施設によって その効果に大きなばらつきが出てしまいかねない点です。日々研鑽を重ね 最新が最善と言われるような状態にしていきたいと考えています。