[にきび治療] 季節の変わり目

公開:2012年9月25日

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にきび今年の夏は、いつまで続くのかと 長期間にわたって暑さが続きました。
仙台市は、真夏日(30℃以上の日)が9月25日現在 46日間。(東京は65日!!)
この間ニキビを悪化させ 当院外来受診される方が大変多く見受けられました。

一般的に暑くなることで、皮脂腺は活発になり皮脂の分泌量は増加します。
皮脂の分泌量が増えることで、ニキビが増えやすくなるというように考えられますが、実際問題としては、皮脂の分泌量が増えたところで、そのまま分泌されて、皮膚に行き渡る様に正常に機能していれば、ニキビ自身が増えることにはならないはずです。

しかし、これだけ続いた暑さに肌の許容力が落ちていると、ニキビの発生に繋がってしまいますから、やっと暑さが落ち着いたのでややホッとしている所です。

しかし 急に涼しくなってきています。
乾燥する季節へ急速に進みそうな感じがします。

皮脂の分泌量が増えているのに、乾燥する肌。

ことしの夏は、十分湿度があるのにもかかわらず 乾燥が進みやすい肌の方が大変多かったように思います。

なぜ皮脂腺は、皮脂を増産するのでしょう。これは、角質の影響が大変大きいと考えられます。
ニキビ肌の方の角質は、十分な水分量を保持する機能が低下していることが多く、
そのために皮脂腺は、皮脂の分泌を亢進させます。

皮脂膜を形成するためです。

皮脂膜は、角質の乾燥を抑える 最高の天然クリーム

分泌された皮脂は、汗と混ざりあい、クリーム状になることで角質上に保護膜を形成します。
これが、角質から水分の蒸発を抑え、潤い有る肌を維持させる基になります。

皮脂が多いのに乾燥する

肌が乾燥しているシグナルを受けると、皮脂腺は、皮脂を分泌します。分泌された皮脂は、汗と混ざり合って、天然クリームとなり 保護膜を形成しようとします(皮脂膜)。正常な角質であれば、水分を蓄えつつ、皮脂膜で蒸発を抑えられるわけですが、角質の状態が良くなければ、蒸発を抑えこむことができず、乾燥するため、皮脂腺から、皮脂が分泌されます。

幼弱な角質は、容易に脱落しやすく、皮脂と混ざり合い酸化することで、角栓へとなって 毛穴を塞ぐ要因となります。
また、幼弱な(未分化の脱核できない)表皮は、漏斗状に増殖することで、毛穴の開きのようになってしまいます。
さらに、出口を塞ぐ要因となっていきます。

角質を育てる

正常な角質へ促すためには、表皮のターンオーバーを整えて上げる必要があります。
化粧水がしみるような方は、角質にダメージを負っている証拠です。
角質を落として新しくしていけば良いように考える方もいらっしゃると思いますが、
漫然とゴマージュ等を行なっていると、そのスピードに生成が追いつかず、幼弱な細胞で覆われてしまうことになります。
適度な間隔で、角質をピールし、その間は、角質を育てることに専念する。
このような観点から、治療を組み立てていくことになります。

必要に応じて 多い皮脂を抑制。

角質を正常に導くためには、皮脂を除去し過ぎないようにしなければいけません。
しかし、皮脂腺は、すぐには生産量を減らしてはくれません。(急ブレーキは効かない)
このような場合には、レーザーを使用して、少しずつ皮脂の量を抑制します。
大人ニキビの場合には、抗アンドロゲン療法を使用して、皮脂腺,角質に働きかけて、ニキビの量を調整します。

これからの季節は、 急激な温度変化と乾燥に注意。

にきびができやすい人は、急激な温度変化も悪化させる要素になります。
これから乾燥する季節へ移っていきます。予想が出来れば、対策もある程度可能となるでしょう。

これから乾燥がより厳しくなる季節は、洗顔で、皮脂膜を取り除いたまま放置してしまうと、
これを補おうと 皮脂腺が活発に働いて、皮脂分泌量が亢進します。
洗顔後、素早く保湿をすることが大切です。

例えば コントアBクリーム これからの季節に最適です。
乾燥や、敏感肌向けに作られており乾燥肌の強い味方です