【にきび跡治療】皮下の剥離を容易にする機器を導入します。

公開:2015年3月3日

更新:2015年3月9日

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ニキビ痕の治療には 大きく2種類あります。 

上記2種のアプローチが主な方針です。

更に 重度のニキビが出来た場合には 皮下深層~筋膜に至る炎症が起き 牽引性される 瘢痕が出来ます。

このような場合には 皮下の牽引される組織を剥離しなければいけません。

サブシジョンの図

筋膜等に癒着した結合組織に引きこまれている状態です。

フラクショナル機器にて治療を進めていくと 全体が柔らかくなってきますので、この症状もある程度改善されてきますが 場合によって 剥離して上げる必要があります。

この方法をサブシジョン(Subcision)といいます。

これは Subcutaneous incision (皮下切開)をまとめた造語です。

古典的な治療法の一つと言えます。

今までのサブシジョン

現在のところ 下のような針を用いたりします。

サブシジョン用針

にきび跡が引き込まれる原因の結合組織を針先で切開します。

剥離した後、ヒアルロン酸などの充填剤を注入して盛り上げます。再癒着の軽減と 凹凸の改善を促すことができるためとてもよい方法ですが、注入材を使用することで治療費に跳ね返ります。更に「ヒアルロン酸は吸収されていくため効果が一時的だから無駄」という誤解が一部にあったため 理解していただける方のみ行なってきました。実際には ヒアルロン酸を注入することで再癒着が軽減されるだけでなく ある程度繰り返すことで、意外と長い期間持続してくれることが多いのです。勿論定期的な注入を行うことが良い仕上がりにつながることは言うまでもありません。

サブシジョンで更に熱を加える

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この手の手法は 特にローリングスカーや、比較的大きなボックスカーに効果的です。最近になってより効果的にサブシジョンが行える機器が出てきました。

昨年から悩み続けていましたが、今回導入することとしました。

この機器は特許取得された特殊な形状のカニューラを用いたことで 従来の方法よりも 皮下の剥離を容易にしました。同時に注入材を患部にそのまま充填する事ができます。更に特筆すべきは 加熱を同時に行うことでコラーゲン造成を促進させることが出来ます。これらを一連の手技として行うことができるというものです。

まとめ

フラクショナル機器で 瘢痕部位の入れ替えを促進させることで 皮膚表面の柔軟性を取り戻すことが、ニキビ跡治療には特に重要です。サブシジョンは全てのにきび跡に有効というわけではありませんので、適応を見極める必要があります。

にきび跡の治療法の 新たな選択肢となることと思います。