にきび治療専門外来 内側からのにきび治療

にきびの治療では、外側からの治療も重要ですが、同時に体の状態を整え、にきびができづらい体質を獲得していくことが肝心です。体の状態が整わなければいくら外側からの治療で一時的に落ち着いてもそれを維持していくことが難しくなります。にきびの治療ではできる限りにきびができない状態を維持していくこと、且つにきびができてもその被害が最小限度になるような体質を獲得していくことを目標としています。

体内バランスチェックで現在の状態を知る

体内バランスチェック

「体内バランスチェック」は数分の測定で体内ミネラルのバランス、重金属・有害金属の蓄積量、抗酸化力、糖化度が分かる検査です。

体内組成バランスがどのように崩れているかは人それぞれなのに、指標が無ければ闇雲に解決策を模索することになりかねません。ご自身の身体の過不足がわかることで、肌の不調の原因を知るのに役立ちます。

ミネラルバランス 有害重金属などが肌に及ぼす影響を踏まえ 現在の状況を把握する一つの方法と言えます。

体内バランスチェック

遅延型フードアレルギー検査

遅延型フードアレルギーとは、食物などを摂取した数時間後から数週間後に遅れて現れるアレルギー症状です。
一般的なアレルギー症状として認識されず、慢性的な疲労感、頭痛、めまい、眠気、不眠、イライラ、うつ、肩こり、便秘、下痢、肌荒れ、にきび、アトピー性皮膚炎などとなって現れます。

遅延型フードアレルギーは、一見単なる疲労やストレスによる不調と見られ、食べ物がその症状の原因と考えられない場合も多いです。
全ての原因がフードアレルギーという訳ではありませんが、様々な検査や薬を試しても改善しない不調がある場合、一度検査してみることをお勧めします。

遅延型フードアレルギー検査

内側からのニキビ治療

レーザー・ピーリングなど「外側からのにきび治療」と、「内側からのにきび治療」は、相互に依存した関係があります。
「内側からのニキビ治療」は、体質改善 ホルモンからの影響軽減を行ない、ニキビの抑制を促します。

にきびの抑制を促している間に 「外側からの治療」で、にきびができづらい肌ニキビが出来ても早く治る肌 の獲得を目指していきます。

漢方薬でにきび体質を改善する

にきびがひどい時期にはやはり、PDT療法や各種光治療、レーザー治療が重要です。その本態としてニキビができる体質を少しずつ改善させる必要があります。漢方薬を併用することで、コントロール困難なニキビ体質を改善することを目的とします。

抗アンドロゲン療法で大人ニキビの発生を抑える

にきびがホルモンバランスと密接な関係があることは、よく言われていることですが、20代を超えてもニキビが収まらない、また20代以降に発生したいわゆる「大人ニキビ」「アダルトニキビ」では、男性ホルモンの作用で、角質が厚くなり皮脂線の発達が促進された状態が見られます。

  • ホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンが優位になり、角質が厚くなり皮脂線の発達が進むためににきびができてくる。
  • 角質層や皮脂線にあるホルモンのための受容体が変質し、男性ホルモンが優位でもないのに発達が進むためににきびができてくる。

男性ホルモンと女性ホルモンを検査をしても変化が見られないような例も多くみられるため、単にバランスがくずれているだけでなく受容体「レセプター」が変化していることも考えられています。そこで、抗アンドロゲン(男性ホルモン)療法では、スピロノラクトンというお薬を使用して、このスピロノラクトンが持つ男性ホルモンの受容体をブロックする働きを利用しています。

男性ホルモンの受容体をブロックすると角質の肥厚、皮脂線の発達が軽減されます。これによって新たなニキビの発生を抑制していくことができます。

残念ながら、上記如く働くため 男性には処方しておりません。

抗アンドロゲン療法

プラセンタ療法で体の状態を整え、にきびが出来づらい体質へ

プラセンタ療法は、人の胎盤から抽出、生成された薬品です。この特徴として、下記の効果が挙げられます。

  • ホルモンバランスを調節する内分泌調整作用
  •  活性酸素を除去し、酸化を防ぐ活性酸素除去作用
  •  雑菌に対する抵抗力を高める免疫賦活作用
  •  抗炎症作用

ニキビが思春期に多いのは、この時期にホルモンがアンバランスになることと密接な関係があります。男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れると、角質層の増殖が促されて厚くなり、その影響で、角質が毛穴に入り込んで、毛穴の出口を狭くするため、皮脂が詰まってしまい、 ニキビの第1段階がつくられます。

なお、最近は20~30代でも、ストレスなどが引き金でホルモンバランスを崩し、角質層が肥厚し、ニキビのできる人が少なくありません。
ホルモンバランスを調節する効果がプラセンタにはあります。この効果を利用してにきびができづらい体質を獲得していくことを目標にします。

プラセンタ療法 詳細ページはこちらです。

抗生物質はニキビコントロールのために最小限度

私共のニキビ治療では 一部の治療法を除き 殆どの場合 基本的に抗生物質の使用は行ないません。

しかしながら、特に炎症性のニキビ(赤ニキビ)や、集簇性ざ瘡と呼ばれる重度の状態には、菌の繁殖を抑えるために抗生物質の使用が必要な場合があります。

ルリッド(マクロライド系のロキシスロマイシン)は静菌作用のほかに白血球の遊走抑制効果があるということで、炎症が早く引くようです。また、ミノマイシンより内服時の不快感(胃腸の調子が悪くなる、やめまいなど)を訴えるかたが少ないような印象があります。

このような効果があるため、にきびの治療では少量長期投与が行われることがありますが、基本的には 必要と考えられる時に 必要最小限度に留めます。

各種ビタミン剤

いろいろビタミン剤が出ていますが、ビタミンCから始めましょう。

活性酸素が肌に悪影響を及ぼすということは最近では常識となってきました。活性酸素というものは、簡単にいうと色々な細胞を酸化させてしまう不安定な酸素分子のことです。
肌にニキビ菌が存在すると皮膚の表面にポルフィリンという代謝物を排出します。このポルフィリンに紫外線が当ると活性酸素が産出されます。この活性酸素が皮脂を酸化させることによりニキビができ、また炎症を悪化させます。日焼けすると起こる炎症なども、この活性酸素が原因ですし、メラニン色素の生成を促進し、シミなどの原因をつくるのも活性酸素なのです。
ただし、活性酸素は免疫などの部分において人体には欠かせないという側面もありますが、過剰になりすぎると肌などへのダメージを含め人体へ悪影響を及ぼします。

体の酸化を促進する活性酸素から防御するために、ビタミンCや、ビタミンEを摂取することをお勧めします。特にビタミンCは効果的です。

ビタミンCの効果

ニキビの改善
ビタミンCは活性酸素を除去し、ニキビの炎症を抑える。
ニキビを出来にくくする
過剰に分泌されている皮脂を抑制する作用があるのでニキビを出来にくくする。
ニキビ跡(くぼみ)を残りにくくする
コラーゲンの生成を促進するのでニキビの跡を残りにくくする効果がある。<
ニキビ跡を残りにくくし薄くする
ニキビの炎症が刺激となって色素沈着「シミ」になるのをメラニン色素還元(美白)作用で薄くし、メラニン生成阻害作用でシミを防ぐ。
ニキビの赤みを薄くする
炎症などで薄くなった血管を血管内皮細胞といわれる血管のチューブをつくる細胞を強化して 肌の赤みを抑える。

にきび治療の基本がビタミンC, ビタミンB群の補給から始まるのですが、まずビタミンCから始めてみてください。