シミ治療後にまた出てきた? 再発・戻りジミの原因と対処法
炎症後色素沈着(戻りジミ)や治療法の特性を理解して、
Q.他院で光フェイシャルやレーザー治療によるシミ取りを何度か受けましたが、1ヶ月ほどすると毎回シミが再発してしまいます。再発しないシミ治療を希望していますが、何か良い方法はありますか?
A.シミ治療を受けた後に「シミがまた出てきた」と感じる場合、まずそれは治療後の通常経過である可能性が高いです。
文章から推測すると、光治療やレーザートーニングを受けたと思われますが、シミ治療の種類によってそれぞれ異なりますので、説明をさせてください。
初めてシミ取りを検討されている方は、シミ治療総合ページも参照ください。
この記事の目次
シミ治療の種類によって 再発するシミが異なります
シミ治療は、大きく2種類に分けられます。
- シミ取りレーザー(ピコスポット等)
- 光治療・レーザートーニング
(その他ルビーフラクショナルについては後述します。)
「戻りジミ」 – シミ取りレーザーの場合 「炎症後色素沈着」
シミ取りレーザー(ピコスポット・ルビースポットなど)は、強力なレーザー照射を行ないます。
照射後、シミが一時的に薄くなりますが、その後色が戻ったように見えることがあります。この現象は、俗に「戻りジミ」とも呼ばれる「炎症後色素沈着」(PIH)です。
シミ取りレーザーで肌が軽いやけど状態になると、肌を守ろうとしてメラニンが過剰産生され、一時的にシミのような色素沈着が現れます。これを炎症後色素沈着と呼びます。
炎症後色素沈着は一時的なものであり、数ヶ月かけて自然に薄くなるケースがほとんどです。実際、レーザー治療を受けた方の約30〜50%に見られる通常の反応です。
「再発してしまった」と慌てずに、まずは肌の経過を見守ることが大切です。
治療後にできた「かさぶた」は無理に剥がさず、肌を擦ったり刺激しないよう優しくケアしましょう。不安な場合、施術を受けたクリニックに相談すれば適切なアドバイスが得られます。
シミが再発するのはなぜ? – 光治療やレーザートーニングの場合
光治療(IPL)やピコレーザートーニングといった比較的マイルドな治療では、一度でシミを完全に取り切るのではなく、肌への負担を抑えながら徐々にメラニンを減らしていくことが目的になります。
特に光治療(IPL・BBL・APL等)では、施術後しばらくすると反応したシミが表面に浮かび上がり、薄いかさぶたになることがあります。薄いかさぶたが取れると一見シミが消えたように見えます。しかし、その後シミが再び現れてきます。
これは、表層のメラニンが薄いかさぶたと共に排出されたのち、下層のメラニンが表層に上がるため、再びシミが表れたように見えるのです。トーニングはかさぶたも作らないほどマイルドにメラニンの排出が行われます。
この現象を繰り返すことでメラニンの総量が減少します。照射を重ねていくことで少しずつシミが薄くなっていきます。
光治療やトーニングではダウンタイムがほとんどなく気軽に受けられる反面、効果を実感するまでに複数回の施術が必要になるのはそのためです。
シミ取り治療法はいろいろ – 特徴とメリット・デメリット
一口に「シミ取り」と言っても、実はいくつもの治療法があります。それぞれ仕組みや効果の現れ方が異なり、一長一短があります。
光治療(IPL・BBL・光フェイシャル)
強い光を肌に当ててメラニンの排出を促進し、シミを徐々に薄くしていく方法です。
ダウンタイムがほぼなく肌への負担が少ない反面、一度の効果はマイルドで複数回の施術を重ねる必要があります。
レーザートーニング
弱めのレーザーを全顔または広範囲に照射し、メラニンの排出を促す方法です。
肝斑(かんぱん)にも用いられる穏やかな照射で、炎症後色素沈着のリスクを抑えつつ徐々にシミを改善できます。こちらも回数を重ねる治療で、即効性より安全性重視のアプローチです。
シミ取りレーザー(スポット照射)
Qスイッチレーザーやピコレーザーを気になるシミにピンポイントで強力照射し、メラニンそのものやメラノサイトを破壊してシミを取る方法です。
少ない回数(場合によっては1回)でシミ除去を目指せる即効性の高い治療ですが、施術後にかさぶたになることが多く数週間のケアが必要なことや、炎症後色素沈着が比較的高確率で出現します。
体質や肌質によっては一時的に治療前より濃く見えることもあるため、十分な術後ケアと経過観察が重要になります。
ルビーフラクショナル
当院で主に採用している最新のシミ治療法です。
従来のシミ取りレーザーとIPL光治療の双方の利点を併せ持つアプローチで、顔全体に微細なレーザー照射を行います。高いシミ除去効果が得られつつ、ダウンタイムがごくわずか(ほとんど瘡蓋も生じません)で日常生活への支障が少ないのが特長です。
当院では症例を重ねた結果、ルビーフラクショナル治療をシミ治療の第一選択としています。
シミが再発しない治療法はある?
「絶対にシミが再発しない治療法」があるのかというと、残念ながら現時点では完璧に再発を防ぐ方法はありません。
レーザー治療などで一度シミを除去しても、シミの元となるメラノサイト自体を完全に無くすことは難しいためです。たとえ一度シミを取っても、メラノサイトが生きていれば将来的にまたメラニンが生成されシミが現れる可能性があります。
特に紫外線はシミ再発の最大の原因であり、治療後の肌はバリア機能が低下して敏感になっているため紫外線の影響を受けやすく、適切にケアしていても加齢や日々のダメージで新しいシミができてしまうこともあります。
しかし、だからといってシミ治療が無意味というわけではありません。一度今あるシミをしっかり消せば、その分肌悩みが減り明るい素肌を取り戻せます。
実際、強力なシミ取りレーザーでメラノサイトまで破壊されたシミは再発しにくくなりますし、万一取り残しがあれば追加照射することで十分対応可能です。
「シミを絶対に再発させない」ことは難しいですが、適切な治療法の選択と丁寧なアフターケアによって再発リスクを最小限に抑えることは可能です。大切なのは、治療後の肌をしっかり守りつつ経過を根気強くフォローしていくことです。
シミ治療は一筋縄ではいきません – 押さえておきたい注意点
シミには種類が多く、中には従来のシミ取りレーザーが使えないタイプのシミもあります。その代表が以下の2つです。
要注意:通常のレーザー照射ができないシミ 「肝斑(かんぱん)」
肝斑は頬骨あたりを中心に左右対称に生じる薄茶色のもやっとしたシミで、強いレーザー照射を当てるとかえってメラノサイトが刺激され濃く悪化してしまう厄介な性質があります。
そのため肝斑には、内服外用剤の治療をベースとしつつ、(ピコ)レーザートーニングや窒素プラズマ治療、エレクトロポレーションなどを用いて、少しずつ薄くさせる手法を取ります。
肝斑がある方の場合、まずは適切な診断を行い、肝斑に配慮した治療計画を立てることが重要です。「隠れ肝斑」の存在に気付かず通常のレーザーを当ててしまい、後から肝斑だけ濃く浮き出てきてしまった…というケースもありますので注意が必要です。
要注意:光治療やトーニングでは消せないシミ 「ADM(真皮メラノサイトーシス)」
一方、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)と呼ばれるグレーがかった薄青いシミ(あざ)もあります。これは後天的に真皮層にメラニンが沈着するもので、頬に小さな点状に多発するのが典型です。
ADMは光治療やレーザートーニングでは除去できません。
当院では、ルビーフラクショナルやピコフラクショナルレーザーを使用することで、日常生活への影響を最小限度に留めつつ治療期間の短縮が得られるようになりました。
肝斑とADMが混在しているケースでは非常に高度な判断が求められますので、経験豊富な医師による診断のもとで治療を受けていただきたいと思います。
当院のおすすめ:ルビーフラクショナル治療 – 効果と安全性の両立
上述したように、従来のシミ取りレーザーと光治療にはそれぞれ一長一短があります。
シミをピンポイントで取るレーザーは効果が高い反面ダウンタイムがあり、広範囲を少しずつ治す光治療は安全な反面どうしても回数がかかる——。
そこで登場した理想的なアプローチの一つが「ルビーフラクショナル」です。
ルビーフラクショナルでは、肌全体に微細なレーザー照射を行うことでIPL光治療の手軽さとシミ取りレーザーの効果を兼ね備えた治療を実現しています。実際に当院でもシミ治療の第一選択として導入以降、多くの患者様にご満足いただいております。
顔全体のシミ治療に理想的な最新治療であり、施術直後からメイク可能なほどダウンタイムが軽微で、かさぶた等の目立つ反応もほとんどありません。
「できるだけダウンタイムなくシミや肌質を改善したい」というニーズに応えられる当院自慢の治療法です。
施術後のケアとシミ再発予防のポイント
シミ治療後の肌を美しく保ち、取り除いたシミを再発させにくくするためには、アフターケアと日常の予防策が非常に重要です。以下にポイントをまとめます。
- 紫外線対策を徹底する
シミの主な原因は紫外線です。治療直後の肌はバリア機能が低下し非常にデリケートな状態なので、普段以上に念入りなUVケアを心がけましょう。
日焼け止めクリームをこまめに塗り直す、日傘・帽子・サングラスを利用する、なるべく日差しの強い時間帯の外出を控える、といった対策が有効です。
室内にいる場合も窓越しの紫外線に注意が必要です。 - 肌を乾燥させない・刺激しない
乾燥した肌はバリア機能が低下し、メラニン生成が促進されやすくなります。治療後はとくに高保湿のスキンケアを心がけてください。
また、洗顔や拭き取りの際は優しく扱いましょう。摩擦はメラノサイトを刺激し、肝斑の悪化や新たなシミの原因になります。 - 処方薬を継続する
トラネキサム酸などの内服薬・外用薬が処方された場合は、指示通り継続することで再発リスクを下げることができます。 - 定期的なフォローアップを受ける
シミ治療は一度で完結するものではなく、経過を見ながら継続的にアプローチすることが大切です。治療後も定期的に診察を受け、肌の状態に合わせて治療を調整していきましょう。
監修者情報(医師紹介)

監修医師:佐藤 雅樹 (さとう まさき)
ソララクリニック 院長
専門分野:美容皮膚科
2000年 順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部形成外科入局。 大学医学部付属病院等を経て、都内美容皮膚科クリニックにてレーザー治療の研鑽を積む。2011年3月 ソララクリニック開院 院長就任。2022年 医療法人 松柴会 理事長就任。日本美容皮膚科学会 日本形成外科学会 日本抗加齢医学会 日本レーザー医学会 点滴療法研究会 日本医療毛髪再生研究会他所属。
様々な医療レーザー機器に精通し、2011年ルビーフラクショナル搭載機器を日本初導入。各種エネルギーベースの医療機器を併用する複合治療に積極的に取り組む.
最終更新日