パントガール女性用飲む育毛剤|仙台

体の内側から髪の材料を届ける内服薬

女性用育毛剤 パントガール髪全体のボリュームが落ちてきた、分け目の地肌が透けるようになった。女性の薄毛は、男性のように生え際や頭頂部から後退するのではなく、頭全体が少しずつ薄くなる形で進むことがほとんどです。これをびまん性脱毛と呼びます。

パントガール(Pantogar)は、このびまん性脱毛のために作られた、女性用の飲む育毛剤です。ドイツの製薬会社メルツが開発し、欧州を中心に長く使われてきました。

髪はケラチンというたんぱく質でできています。パントガールは、その材料になるL-シスチンやケラチン、髪の成長に関わるビタミンB群と薬用酵母を組み合わせ、体の内側から髪の材料を届けるという考え方の薬です。

男性の薄毛治療に使うフィナステリドやデュタステリドは、女性の方は服用できません。女性の薄毛に、内側から働きかける選択肢は限られています。パントガールは、その数少ない一つです。

どのくらい期待できるのか

チューリッヒ大学病院で行われた無作為化二重盲検プラセボ対照試験では、休止期脱毛のある女性が6か月間服用したところ、成長期毛の割合が73%から81%へ改善しました(p=0.003)。プラセボを飲んだ群では変化がありませんでした(参考文献1)。写真による全体評価も、服用した方のほうが良好と判定されています。

成長期毛というのは、いま伸び続けている毛のことです。この割合が戻るということは、抜けるほうへ傾いていた髪のサイクルが、育つほうへ戻るということを意味します。

一方で、飲んですぐ毛の本数が増えるタイプの薬ではありません。同じ試験でも、6か月の時点で毛の本数そのものに大きな変化は出ていません。

髪は1か月に約1cmずつしか伸びませんから、変化を感じられるまでには時間がかかります。まずは3〜6か月続けていただくことをお勧めしているのは、そのためです。効果の現れ方には個人差があります。続けても変化を感じられないときに何を見直すかは、AGA治療が効かないと感じる5つの理由にまとめました。

爪も髪と同じくケラチンを主成分としています。そのため、爪が薄くもろくなるお悩みに用いられることもあります(参考文献5)。

パントガールは日本国内では承認されていない医薬品です。当院では医師の責任のもとで輸入し、診察のうえで処方しています。詳しくはページ末尾の記載をご覧ください。

びまん性脱毛とは

びまん性脱毛とは、頭皮の特定部位ではなく、頭皮全体の髪の毛が均等に抜け落ちていく症状のことです。

「びまん性」は、境目がはっきりせず全体に薄くなるという見え方を指す言葉で、病名ではありません。この見え方をする脱毛は女性に多く、珍しいものではなく、年齢を問わず起こります。くわしくはびまん性脱毛症のページにまとめています。
薄毛の自覚に伴い増加する抜け毛が最初の徴候で、症状が進むにしたがって次第に髪の分け目の部分の地肌などが透けて見えるようになってきます。

びまん性脱毛の原因

びまん性脱毛症には精神的および物理的(身体的)な多くの原因があります。

  • 極度の疲労、強いストレス
  • 発熱、感染症、リウマチ
  • 甲状腺疾患などの代謝異常、貧血
  • 妊娠および授乳期
  • 栄養不足、ダイエット、アルコール依存症
  • 細胞増殖抑制剤、脂質異常症治療薬などの薬物服用

パントガールは、これらの背景で不足しやすい栄養素や有効成分を補うことを目的とした内服薬です。
ただし、びまん性脱毛の背景には甲状腺の病気や貧血などが隠れていることもあります。原因によっては、そちらへの対応が優先されます。血液検査や原因そのものへの対応が必要となるため、該当する診療科への受診をお勧めしています。

パントガールの有効成分

  •  ビタミンB1 60mg
  •  パントテン酸カルシウム 60mg
  •  薬用酵母 100mg
  •  L-シスチン 20mg
  •  ケラチン 20mg
  •  パラアミノ安息香酸 20mg

髪と爪に栄養となるパントテン酸カルシウムとアミノ酸であるシスチンを供給し、髪に最も不可欠な成分であるケラチンたんぱくを含有しています。

これらの成分が細胞の代謝を通してはたらき、髪をつくるために必要な材料を毛根に届けます。アミノ酸・たんぱく質・ビタミンB群の組み合わせに意味があることは、配合を変えて比較した試験でも示されています(参考文献3)。抜け毛や髪の質に関する研究は、ほかにも複数報告されています(参考文献1〜4)。

パントガールの服用方法

成人は1日3カプセル(朝・昼・夕食時に1回1カプセル)を少量の水で服用して下さい。

毛髪の生成には時間がかかりますので、効果を得るためには最低でも3ヶ月間の服用をお勧めします。
効果を持続し、美しい髪を保つためには6ヶ月から12ヶ月の長期服用を定期的に行うのがよいでしょう。

注意事項
妊娠中は、妊娠後半期に入ってからパントガールを使用することが推奨されます。服用前に医師にご相談ください。

パントガール 料金

パントガール 1箱90錠(1ヶ月分) 10,780

よくある質問

診察のなかで、実際によくいただくご質問をまとめました。

ここに載っていないことも、どうぞ遠慮なくお尋ねください。聞きたいことにきちんとお答えするのも、私たちの仕事のうちだと考えています。

服用期間と続け方

パントガールはどのくらいの期間服用すべきですか?

髪の毛は月に約1cm伸びるため、効果が確認できるまでには約3ヶ月かかります。まずは3〜6ヶ月続けてみることをご提案しています。

パントガールによって良い結果が3~6ヵ月間で得られた後、さらにどれくらい使用を継続する必要がありますか?それとも、使用を中止して、様子をみた方が良いのですか?

変化を保ちたい場合は、6〜12ヵ月といった単位で続けることが多いです。中止すると時間をかけて元の状態に戻っていきますので、続け方は診察のうえでご相談ください。

パントガールの効果を確認できるまで、なぜ3ヵ月も待たなければならないのですか?

頭皮の毛根は絶えず新しい細胞を作り出しています。パントガールの服用によって影響を受けるのはこれらの部分だけです。髪は月に約1 cm伸びるため、効果が確認できるまでに必要な期間は約3ヵ月となります。

パントガールには副作用はありますか?

まれに胃腸の不快感、発疹などの過敏症が報告されています。成分に対するアレルギーのある方は服用できません。気になる症状があれば服用を中止してご相談ください。

安全性

パントガールを使用できる最長期間はどれくらいですか?

長期に服用されることの多い薬ですが、定期的に診察を受けながら続けてください。

効果の範囲

パントガールが爪にも好ましい効果を及ぼすのはなぜですか?

パントガールにはケラチンの形成に不可欠な有効成分が含まれています。ケラチンは爪の主成分の一つです。

妊娠中の服用についてはどうですか?

妊娠中は、妊娠後半期に入ってからPantogarを使用することが推奨されます。いずれにしても、妊娠中はどのような薬剤を服用する場合でも、事前に医師に相談することが推奨されます。

パントガールは体毛の成長も促しますか?

いいえ。パントガールは毛髪のみで、体毛の成長に影響はありません。

パントガールの長期使用に伴う副作用はありますか?

長期に服用されることの多い薬ですが、定期的に診察を受けながら続けてください。

不安なまま治療に進んでいただきたくはありません。小さな疑問でも、そのままにせずお持ちください。

参考文献

このページの説明は、私の経験だけでなく、国内外の研究をもとにしています。根拠にした論文を下にまとめました。タイトルをタップすると、どんな研究なのか、このページのどこを支えているのかをご覧いただけます。

有効性を検討した臨床試験

1休止期脱毛の女性における成長期毛率の変化 ── 二重盲検プラセボ対照試験

原題: Dietary supplement increases anagen hair rate in women with telogen effluvium: results of a double-blind, placebo-controlled trial

出典: Therapy. 4(1):59-65 (2007)

DOI: 10.2217/14750708.4.1.59
※本誌はPubMedに収載されていないため、書誌情報と全文の内容を直接確認したうえで掲載しています。

要約:

本研究は、チューリッヒ大学病院皮膚科で行われた無作為化・二重盲検・プラセボ対照試験です。休止期脱毛のある健常な女性47名が登録され、6か月間の観察を30名(実薬15名・プラセボ15名)が完了しました。頭皮の一定範囲を刈り込み、デジタル画像解析(TrichoScan)で成長期毛の割合を測定しています。

成長期毛率は、実薬群で73%から81%へ改善し(p=0.003)、プラセボ群では有意な変化がありませんでした(p=0.85)。両群の変化の差も有意でした(p=0.008)。一方で、毛髪の本数・毛密度・毛の太さは、両群とも開始時と有意な差がありませんでした。写真による全体評価は実薬群のほうが良好と判定されています。なお本試験はメーカーの資金提供を受けて実施されました。

本ページでは、パントガールで変化するのが「抜けにくく伸び続ける毛の割合」であって、毛の本数そのものが増えるわけではない、という記述の根拠として参照しています。

2毛髪の構造変化とびまん性脱毛に対する薬物療法 ── 二重盲検比較試験

原題: The efficacy of drug therapy in structural lesions of the hair and in diffuse effluvium ── comparative double blind study

出典: Schweiz Rundsch Med Prax. 79(47):1457-1462 (1990)

PubMed: PMID 1709511
※本論文にDOIは付与されていません。

要約:

本研究は、びまん性脱毛と毛髪の構造変化のある60名を対象に、パントガール・別処方・プラセボの3群を4か月間比較した二重盲検試験です。毛髪の膨潤度・色素結合能・太さで毛の質を、毛髪密度とトリコグラム(毛を抜いて成長期と休止期の比率を数える検査)で毛の成長を評価しています。

膨潤度とトリコグラムの統計解析で、パントガールが有効であることが示されました。もう一方の製剤は毛の質の改善と脱毛の抑制にとどまり、プラセボでは今回の指標に変化がありませんでした。忍容性は良好で、有害事象は確認されていません。

本ページでは、パントガールを女性のびまん性脱毛の選択肢のひとつとしてご案内している根拠として参照しています。

3びまん性脱毛と毛髪構造障害に対する全身療法

原題: Systemic therapy of diffuse effluvium and hair structure damage

出典: Hautarzt. 44(6):380-384 (1993)

PubMed: PMID 7687592
※本論文にDOIは付与されていません。

要約:

本研究は、びまん性脱毛と毛髪の構造変化のある女性72名を対象に、B群ビタミンとL-シスチンを異なる配合で含む2種類の製剤とプラセボを、4か月間比較した無作為化二重盲検試験です。毛髪の膨潤度と、前頭部・頭頂部それぞれの成長期毛率を指標としています。

一方の製剤がプラセボに対して統計学的に有意に優れ、もう一方も プラセボより良好でしたが前者には及びませんでした。両者の差は配合されている成分の違いによるもので、L-シスチンの量を増やすだけでは補えないことが示されています。いずれの製剤も忍容性は良好で、有害事象は観察されませんでした。

本ページでは、有効成分の「組み合わせ」に意味があるという記述の根拠として参照しています。

研究全体を見渡したレビュー

4脱毛症に対する栄養補助食品の安全性と有効性 ── 系統的レビュー

原題: Evaluation of the Safety and Effectiveness of Nutritional Supplements for Treating Hair Loss: A Systematic Review

出典: JAMA Dermatol. 159(1):79-86 (2023)

DOI: 10.1001/jamadermatol.2022.4867

要約:

本研究は、明らかな栄養欠乏のない脱毛症の方に対する食事・栄養面からの介入について、無作為化比較試験17件を含む30件の研究を評価した系統的レビューです。6,000件を超える文献から選別されています。

パントガールは、比較的質の高い研究があり有益な可能性が示された製品のひとつとして挙げられました。全体として有害事象はまれかつ軽度であった一方、著者らは今後より大規模で実薬対照の試験が必要だとしています。

本ページでは、期待できることと現時点での限界を、偏りなくお示しする根拠として参照しています。

爪への影響

5爪がもろくなる二十爪異栄養症に対する治療の検討

原題: Therapeutic Efficacy of Combination Therapy Using Oral Cyclosporine with a Dietary Supplement (Pantogar) in Twenty-Nail Dystrophy

出典: Ann Dermatol. 29(5):608-613 (2017)

DOI: 10.5021/ad.2017.29.5.608

要約:

本研究は、爪が薄くもろくなり縦すじや点状のくぼみを生じる二十爪異栄養症の方を対象に、診療記録と臨床写真から治療成績を振り返った後ろ向きの検討です。内服薬を併用した群38名と、パントガール単独の群44名が比較されています。

パントガール単独群でも、爪の状態を色調・角化・範囲・厚み・剥離の5項目で評価するCHATSスコアが、平均29.4から21.4へ改善しました。併用群のほうが改善幅は大きいという結果でしたが、単独でも変化が認められています。

本ページでは、爪に関する記述の根拠として参照しています。ただし後ろ向きの検討であり、比較試験ではない点にご留意ください。

※掲載した文献は、いずれも治療の一般的な考え方を示すものであり、お一人おひとりの結果を保証するものではありません。効果やリスクの現れ方には個人差があります。

ご予約・お問い合わせはこちら

ソララクリニック

お電話でのご予約
022-722-7090
お問い合わせフォームはこちら

ご予約は電話にて承っております。
フォームからはご相談・ご質問を受け付けています。

※「HPの記事を見た」とお伝えいただけるとスムーズです

監修者情報(医師紹介)

監修医師 佐藤雅樹(仙台 ソララクリニック院長)

監修医師:佐藤 雅樹 (さとう まさき)

ソララクリニック 院長

専門分野:美容皮膚科

2000年 順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部形成外科入局。 大学医学部付属病院等を経て、都内美容皮膚科クリニックにてレーザー治療の研鑽を積む。2011年3月 ソララクリニック開院 院長就任。2022年 医療法人 松柴会 理事長就任。日本美容皮膚科学会 日本形成外科学会 日本抗加齢医学会 日本レーザー医学会 点滴療法研究会 日本医療毛髪再生研究会他所属。 
様々な医療レーザー機器に精通し、2011年ルビーフラクショナル搭載機器を日本初導入。各種エネルギーベースの医療機器を併用する複合治療に積極的に取り組む.

医師紹介

 初めて受診される皆様へ

※当院の治療はすべて自由診療(保険適用外)です。標準的な費用は各ページの料金表または料金表ページをご覧ください。治療に伴うリスク・副作用は診察時にもご説明します。

最終更新日

薄毛治療のリスク・副作用・禁忌は薄毛治療(AGA)のページにまとめています。あわせてパントスチン(外用)もご覧いただけます。当院の治療はすべて自由診療(保険適用外)で、保険診療は行っておりません。

未承認の医薬品に関する重要なお知らせ

パントガールは、国内で薬機法上の承認を受けていない未承認医薬品です。自由診療(保険適用外)でのご提供となり、効果や経過には個人差があります。

①未承認医薬品であることの明示…パントガールは、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく国内の承認を受けていません。

②入手経路…医師の責任のもと個人輸入により入手しています。*承認を受けていない医薬品・医療機器について「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページをご確認ください。

③国内の承認医薬品等の有無…女性のびまん性脱毛に対して国内で承認された内服薬はありません。

④諸外国における安全性等に係る情報…欧州を中心に長年使用されています。報告されている主なものは胃腸の不快感や発疹などの過敏症で、重篤な副作用の報告は多くありません。

未承認医薬品を個人輸入で使用した場合、健康被害が生じても医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。

ご質問・案内はこちら