SPFとPAの違いがわかりません。

> 日焼け止めを使用したほうが良いと言われましたが、SPF PAと書いてあります。
> 意味がわかりません。教えて下さい。そちらのクリニックでも扱っていますか?

SPF値

Sun Protection Factorの頭文字をとっています。紫外線防御指数とも言います。
紫外線のうち、UVB波を遮断する効果の程度を表す指標 です。
UVB(波長280-320nm)は、肌を赤くする(サンバーン)波長帯です。皮膚表面を破壊し、皮膚がんやシミの原因となると言われています。

SPF値は、人工太陽光線(紫外線)を当てて 肌が赤くなるまでの時間が何倍まで伸びるか という数値です。

SPF10 だと25分× 10 = 250分 ≒4時間

SPF20 だと 25分×20= 500分 ≒ 8時間

SPF90 では、25分×90=2250分 ≒ 38時間

と 簡易的に計算されるのですが、肝心の防御力率は、以下の図のようになっています。

SPF値は、SPF10以降は、防御率はほとんど変わらなくなっていきます。

SPF値だけを見て その日焼け止めの機能を選択することは、必ずしも妥当ではない可能性があります。

PA値

Protection Grade of UVA 肌を黒くする紫外線A波(UVA:波長 320~400nm程度)に対する防御力をグレード分けしたものです。
UVAは、皮膚の奥深くまで入り込み、肌へのダメージを及ぼします。コラーゲンの変性などを引き起こすため、これが、シワ・たるみなど老化の原因となると言われています。

PA値を決める際に 必要な値が UVAPF UVAProtectionFactor です。

分類表示 UVAPF
PA+  2 以上 4 未満
PA++  4 以上 8 未満
PA+++  8 以上 16 未満
PA++++ 16 以上

今までは、最高値が、PA+++までで、UVPAF16以上のものであっても 表記は、PA+++まででした。
H25年から、新基準に変わったことで、PA++++が登場しています。

UVB と UVA どちらに気をつけたら良いのか?

UVBは、直接細胞内のDNAを破壊するため気をつけなかればいけないことは、当然ですが、UVAはオゾン層を通りぬけ安く UVBの20倍降り注いでいます。
エイジングケアの観点からすれば、UVB対策も当然必要ですが、UVAに対して気を使わなければいけないということが言えます。

そこで、SPF値はそれほど高い値のものを選択する必要がないが、PA値は高いものが良い ということが言えると思います。

監修者情報(医師紹介)

監修医師 佐藤雅樹(仙台 ソララクリニック院長)

監修医師:佐藤 雅樹 (さとう まさき)

ソララクリニック 院長

専門分野:美容皮膚科

2000年 順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部形成外科入局。 大学医学部付属病院等を経て、都内美容皮膚科クリニックにてレーザー治療の研鑽を積む。2011年3月 ソララクリニック開院 院長就任。2022年 医療法人 松柴会 理事長就任。日本美容皮膚科学会 日本形成外科学会 日本抗加齢医学会 日本レーザー医学会 点滴療法研究会 日本医療毛髪再生研究会他所属。 
様々な医療レーザー機器に精通し、2011年ルビーフラクショナル搭載機器を日本初導入。各種エネルギーベースの医療機器を併用する複合治療に積極的に取り組む.

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