NMN点滴療法β-nicotinamide mononucleotide

サーチュイン遺伝子を活性化し
身体機能の改善・若返り

NMN療法は、ハーバード大学医学部の研究で若返りに関わる働きが報告された「NMN」を補う、次世代のアンチエイジング療法です。

NMNは、最近の研究ではサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化させることが報告され、若々しい健康の維持に関連した成分として 世界的に注目されています。

※1バイアル 500mgになりました。

※NAD+を直接体内に注入できるNAD+点滴療法はコチラです。

NMN点滴に期待できること

  • 若々しさがよみがえる
  • 体力がよみがえる
  • 熟睡できる
  • 運動中の呼吸が楽になる
  • 肌のキメがアップ
  • ミトコンドリアの活性化
  • 頭がスッキリする
  • 思考・集中力が高まる
  • 代謝が上がる

NMNはサーチュイン遺伝子を活性化

サーチュイン遺伝子とは?

サーチュイン遺伝子は、「長寿遺伝子」または「長生き遺伝子」「若返り遺伝子」とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされています。

この遺伝子が活性化すると、細胞内でエネルギーを作り出すミトコンドリアが新たに作られると共に、細胞内の古くなったミトコンドリアや異常なタンパクが除去されて新しく生まれ変わっていきます。

この作用は、活性酸素の除去、細胞の修復、脂肪燃焼、シミやシワの防止などにつながるとされています。動脈硬化や糖尿病、認知症、難聴など、年齢とともに増える病気との関わりについても、研究が進められています。

普段眠っているサーチュイン遺伝子を活性化

サーチュイン遺伝子はふだんは控えめにしか働いていません。サーチュイン遺伝子が活性化する条件は「飢餓」です。人類の歴史は飢餓との戦いでした。長寿遺伝子は飢餓から生き残るためのプログラムとして機能していたのだと思います。

現在のような飽食の時代では、サーチュイン遺伝子を活性化させる成分が研究されてきました。

長寿遺伝子を活性化させる成分として注目されているのが、NMNです。

サーチュインファミリーの遺伝子系統樹

NMN点滴によるサーチュイン(長寿)遺伝子活性化

いつまでも若く健康でいたいと思うのは、万人の願いです。
しかし、年齢に応じて肌も体力も衰え、年齢相応となっていきます。

では何が老化の原因となっているのでしょうか。
人間の老化や寿命に深く関わっている遺伝子の存在があります。それが「サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)」なのです。

この遺伝子の活性化が肌細胞・体力・疲労などの身体機能の改善や、若返りへのカギになるとされています。
NMN点滴は、このサーチュイン遺伝子を活性化するためのもので、いつまでも若さを保ち、健康的な生活をお送りいただくためのものです。

NMNとは?

NMNの正式名称は「ニコチンアミドモノヌクレオチド」。

NMNはビタミンに似た物質で、体の中で自然に作られます。
しかし加齢に伴い体内での生産量が減ってしまいます。
NMNが体内から少なくなると加齢がはじまり、身体機能や認知機能の老化が進むと考えられています。

このNMNを補うことで、年齢とともに衰える体の働きを、まるで時計の針を戻すように若い状態へ近づけることをめざした研究が世界中で進められ、「若返りの薬」として注目を集めています。

NMN分子図

因みに、NMNを多く含む食品として、枝豆、ブロッコリー、キュウリなどがありますが、ブロッコリーの場合1日100mgのNMNを摂取しようとすると、多めに見積もって約40kg(約2000房)の量が必要になります。
点滴により効率よく、NMNを体に取り入れることができます。

野菜

ハーバード大学医学部のデビッド・シンクレア教授らの研究グループは、2013年に次のような結果を報告しています。

生後22か月の高齢のマウスにNMNを1週間投与したところ、筋肉のミトコンドリアの働きや、筋肉の状態を表す値が、生後6か月の若いマウスに近い状態に戻っていたのです。

このほか、目や心臓、脳など、全身のさまざまな臓器への働きについても、研究が進められています。

加齢によって減少するNAD+をNMNで補う

若返り成分「NMN」は、体内に吸収されたのち全身の隅々に届けられることで「NAD+」という物質に変換されます。

「NAD+」は体内の至る所に存在し、エネルギーリズムを担う様々な酵素の働きをサポートしたり、身体機能を保つことで、若々しい健康を支えています。

体内のNAD+は、年齢とともに減っていくことが、人の皮膚を調べた研究などで報告されています。この減少が、若々しさが失われていく原因にもなると考えられています。

加齢によって体内のNAD+レベルは低下します。

老化は、膵臓、骨格筋、肝臓、皮膚、脂肪組織、脳などの複数の臓器におけるNAD+の減少により、ミトコンドリアによるエネルギー産生が低下していく、人間の自然な変化と考えられています。

ミトコンドリア機能の低下とは別に、加齢はDNA損傷、認知障害、サーチュイン遺伝子の不活性化などの生物学的変化にも関連しています。NAD+は、DNAを修復する酵素(PARP)やサーチュインが働くときに欠かせない物質です。NADレベルの低下は、加齢に伴うDNA損傷にも関連しています。

NAD+の不足は、若々しさが失われることだけでなく、糖尿病などの病気とも関わりがあるとされています。
NMNの投与によってNAD+が増加し、加齢による疾患を抑えられる可能性が示唆されています。

NMN点滴は、こんな方に

年齢とともに感じる変化を、体の内側からケアしたい方におすすめしています。

  • 肌のハリやキメなど、年齢による肌の変化が気になってきた方
  • 眠りが浅く、朝すっきり起きられない方
  • 疲れが抜けにくく、体力の衰えを感じる方
  • 仕事や家事の集中力を保ちたい方
  • 年齢に負けない体づくりを続けたい方

世界で研究が進む分野

NMNは、世界中の大学や研究機関で、さまざまな分野の研究が進められています。主な分野と、これまでに報告されている働きをご紹介します。多くは動物での研究ですが、人での研究も始まっています。

老化(エイジングケア)
年齢とともに起こる体重の増加や、エネルギー代謝・インスリンの効き方の衰えを、おだやかにする働き
神経の働き
脳の血管や神経の働きにかかわる遺伝子の状態を、若い状態に近づける働き
糖尿病
血糖値を下げるホルモン(インスリン)の出方や効き方を高める働き(人での研究も進んでいます)
眼機能
年齢とともに衰える網膜の働きや、涙の量を保つ働き
アルツハイマー病
記憶の働きを保ち、脳の神経を守る働き
脳内出血
脳の血管が傷ついたあとに、神経の細胞を守る働き
肥満とその合併症
脂肪をエネルギーとして使いやすくし、インスリンの効き方を高める働き
虚血再灌流障害
血流が一時的に止まったあとのダメージから、心臓を守る働き

サーチュインと、年齢とともに増える病気(研究で関わりが報告されているもの)

多くは動物や細胞での研究です。関わり方は、サーチュインの種類や病気によって異なります。図は、Wu QJ, et al.(Signal Transduct Target Ther. 2022)と Someya S, et al.(Cell. 2010)をもとに当院で作成しました。

人での研究では、飲み薬のNMNで、糖尿病予備群の女性(閉経後・太りぎみ〜肥満の方)の筋肉でインスリンの効き方が良くなった試験(米国ワシントン大学、10週間)や、高齢の男性で血液中のNAD+が増え、歩く速さや握力の一部に改善の傾向が見られた試験(東京大学、6〜12週間)があります。点滴でも、健康な方への1回の投与で、血液中のNAD+が増えたという報告があります。まだ研究の段階ではありますが、当院では、こうした研究をふまえて、エイジングケアとしてNMN点滴を行っています。

NMNを点滴したあとの、血液中のNAD+の変化(点滴前を1とした比)

点滴前と比べて、はっきりした差が見られたのは30分後〜2時間後です。グラフは、Kimura S, et al.(Cureus. 2022)の図5aをもとに当院で作成しました。

治療方法

NMNが配合された製剤を左右どちらかの腕に点滴します。所要時間はおおよそ15〜60分です。

健康の維持や老化予防(アンチエイジング)、疲労回復などを目的とされる方には、1~4週間に1度のペースで続けることをおすすめしています。

NMN点滴とNAD+点滴の違い

日本ではNMN点滴が主流となっていますが、欧米では NMNが体内で変換されるNAD+をダイレクトに補う「NAD+点滴」を行う医療機関もあります。

体内でNAD+に変換されるプロセスが必要なNMN点滴よりも、NAD+点滴のほうが、より高い効果が期待できると考えています。身体の改善だけでなく、特に脳の若返り・認知機能の向上 より高い効果を望まれる方で、お時間が取れる方には、NAD+点滴が良い選択肢になると思います。

しかしながら、NAD+点滴は、NMNよりも点滴に時間がかかります。

お時間があまり取れない方、マイルドに全身の改善・エイジングケアを行いたい方には、NMN点滴療法が良いでしょう。

NMN点滴の禁忌、副作用

次にあてはまる方は、症状や体調により、医師の判断でお断りする場合があります。

  • 現在治療中の病気がある方
  • 点滴の成分でアレルギーを起こしたことがある方
  • 妊娠中・授乳中の方
  • がんの治療を受けている方

事前の診察で、医師が総合的に判断します。

考えられる副作用は、点滴をしている腕の痛み(血管痛)、注射の跡・内出血などです。まれに、点滴を始めたあとに一時的な吐き気や頭痛、発疹やじんましんなどのアレルギー反応が出ることがあります。

点滴でのNMNの研究はまだ少ないこともあり、当院では、副作用の出方などを継続して検証中です。

NMNのエイジングケアをサポートする「5-ALA」の力

5-ALA点滴療法

長寿遺伝子へのアプローチに加え、細胞のエネルギー工場を活性化させる「5-ALA」を併用することで、ケアの質をさらに高めることが期待できます。

「NMN」で身体のスイッチを入れ、「5-ALA」で代謝の活力を整える。このWアプローチで、内側から満ちるようなコンディション作りをサポートします。

5-ALA点滴療法

料金表

価格が予告なく変更になる場合があります。ご了承ください。

※1バイアル500mgになりました。

1回前回から3週間以内
500mg49,500円44,000円
1,000mg99,000円88,000円

表示は1回ごとの料金(税込み)です。お支払いは都度払いです。

料金表のページで見る

相乗効果が期待できます。

NMNには、サーチュイン遺伝子の活性化による若返りへの働きに加えて、細胞内でのエネルギー産生を高め、若々しい体へと促す働きも期待されています。

相乗効果が期待できる治療法をピックアップしてみました。

自己血オゾン療法

血液クレンジング(オゾンセラピー)

大量自家血オゾン療法と呼ばれています。オゾン化した血液を戻すことで体中をめぐり 抗酸化力を高めることが期待できます。 免疫の働きを支え、末梢の血流を良くすることも期待できます。慢性疲労や冷え性のケアのほか、がん治療中の方の補完療法としても用いられています。

自己血オゾン療法を行うと、細胞内のミトコンドリアの働きを高めることで酸素の利用率が上がり、エネルギーの元となるATPの産生を増加させることが研究データで報告されています。 オゾンが薬のように作用してATPを無理に上げるのではなく、身体が元々持っている「ATPを作る仕組み」を活性化させるのが特長です。

ミトコンドリアでのエネルギー産生能をNMNと共に高めるため 相乗効果が期待できる点滴療法です。

自己血オゾン療法

スターフォーマープロ

スターフォーマープロ

スターフォーマープロは、高強度テスラ磁気刺激システムHITS™を搭載した、筋力強化を目的とした治療器です。

服を着たまま30分座るだけで5万回の筋収縮効果が得られます。

鍛えにくい骨盤底筋や腹筋・背筋等コアマッスルを鍛えることで、ウエストを引き締め 姿勢が安定するだけでなく、腰痛やフレイル対策のほか、頻尿・失禁・EDの治療にも用いています。

スターフォーマープロ

高濃度αリポ酸点滴 / ダイエット点滴

高濃度アルファリポ酸点滴

高濃度αリポ酸+Lカルニチンをメインとした点滴です。

脂肪燃焼のみならず、疲労回復や抗酸化・解毒・糖代謝を助ける働きが期待できます。 αリポ酸は加齢に伴って体内での生産が衰えていきます。30代以降の方は特にオススメの点滴療法です。ミトコンドリアでのエネルギー産生能をNMNと共に高める相乗効果が期待できる点滴療法です。

高濃度αリポ酸点滴/ダイエット点滴

よくある質問

NMN点滴について、よくいただくご質問にお答えします。

NMN点滴で、どんな変化が期待できますか?

NMN点滴は、年齢とともに減っていくNAD+を補い、細胞のエネルギーづくりや、サーチュイン遺伝子の働きを支えることをめざす点滴です。疲れにくさや眠り、肌のハリやキメ、集中力など、年を重ねて気になってくる変化のケアを目的に受けていただいています。

NMNを飲み続けてもらった試験では、糖尿病予備群の女性の筋肉でインスリンが効きやすくなり(参考文献2)、高齢の男性では、歩く速さと握力の一部がよくなる傾向がありました(参考文献3)。感じ方や変化の出方には、個人差があります。

効果は、いつごろから感じられますか?

NMNを点滴した研究では、血液中のNAD+が、30分後から2時間後にかけて、点滴前よりはっきり増えていました(参考文献1)。ただ、これは血液の値の話で、体で変化を感じる時期とはまた別です。

人を対象に、体の働きがどう変わるかまで調べた研究は、飲むNMNを6〜12週間続けたものが中心です(参考文献2・3)。当院では、1回で判断せず、何回か続けながら体調の変化をみていただくようお話ししています。

飲むNMN(サプリメント)とは、何が違いますか?

点滴と飲むNMNでは、体に入る道すじが違います。点滴では、NMNが血管に直接入り、そのまま全身をめぐります。飲むNMNは、胃や腸から吸収され、肝臓を通ってから全身に届きます。

マウスでは、NMNを静脈から入れると肝臓や腎臓にそのままの形で届きましたが、口から入れると、多くが肝臓でニコチンアミド(ビタミンB3の一種)に変わっていました(参考文献9)。口から入れたNMNでも、体の組織ですぐにNAD+がつくられたという研究があります(参考文献11)。

決まった量を、胃や腸での吸収を通さずに体に入れたい方には点滴が、毎日手軽にとりたい方には飲むNMNが向いています。飲むNMNを続けながら、点滴を組み合わせることもできます。

NMNは、食べ物からもとれますか?

NMNは、枝豆やブロッコリー、アボカドなどの野菜や果物にも含まれていますが、その量は100gあたり0.25〜1.88mgほどと、ごくわずかです(参考文献11)。

1日100mgのNMNをブロッコリーだけでとろうとすると、多めに見積もって約40kgが必要な計算です。点滴なら、食べ物ではとりきれない量のNMNを、一度に補えます。

NAD+点滴とは、どう違いますか?

NMNは、体の中でNAD+に変わる「もと」になる物質です。NAD+点滴では、NAD+そのものを補います。

当院では、より高い効果を期待できるのはNAD+点滴だと考えています。ただ、こちらはゆっくり入れる必要があり、NMN点滴より長くかかります。お忙しい方や、おだやかに全身のエイジングケアを続けたい方にはNMN点滴を、時間に余裕があればNAD+点滴をおすすめしています。どちらが合うかは、診察でご相談ください。

どのくらいの間隔で受ければよいですか?

健康の維持やエイジングケア、疲れ対策には、1〜4週間に1回のペースをおすすめしています。実際の間隔は、目的や体調、ご予定をうかがいながら調整します。

点滴の時間は、どのくらいですか?

点滴そのものの時間は、おおよそ15〜60分です。はじめての方は、診察の時間も含めて、余裕をもってお越しください。

副作用はありますか?

点滴をしている腕が痛む(血管痛)ことや、針を刺した所に跡や内出血が残ることがあります。まれに、一時的な吐き気や頭痛、発疹・じんましんといったアレルギーの症状が出ることもあります。点滴の途中で気分が悪くなったら、がまんせずにスタッフにお声がけください。

健康な方にNMN 300mgを1回点滴した研究では、心電図・脈拍・血圧のほか、肝臓や心臓、すい臓、腎臓の検査の値にも影響はなかったと報告されています(参考文献1)。NMNを点滴で使った研究はまだ少ないので、当院でも、副作用が出ていないかに気を配りながら行っています。

受けられない方はいますか?

がんの治療中の方、妊娠中・授乳中の方、ほかに治療中の病気がある方、点滴の成分でアレルギーが出たことのある方は、体調などによって、医師の判断でお受けできないことがあります。

妊娠中・授乳中に使っても安全かどうかは、まだ確かめられていません。がんの治療を受けている方では、NAD+が増えることでがん細胞の増殖まで後押ししてしまう可能性も、否定はできません(参考文献5)。受けられるかどうかは、事前の診察でお伝えします。

ほかの点滴や治療と、組み合わせられますか?

はい。5-ALA点滴や自己血オゾン療法、高濃度αリポ酸点滴など、NMN点滴と組み合わせて受けていただける治療があります。同じ日にまとめるか、日を分けるかは、その日の体調やご都合に合わせて、一緒に決めましょう。

参考文献

このページの説明のもとにした論文です。いずれも PubMed(米国国立医学図書館の論文データベース)で確かめています。タップすると、原題・出典・要約をご覧いただけます。

1NMNを点滴したときの安全性と、血液中のNAD+・中性脂肪の変化(健康な成人を対象にした試験)

原題: Nicotinamide Mononucleotide Is Safely Metabolized and Significantly Reduces Blood Triglyceride Levels in Healthy Individuals.

著者: Kimura S, Ichikawa M, Sugawara S, et al.

出典: Cureus. 14(9):e28812 (2022)

PMID: 36225528

DOI: 10.7759/cureus.28812

要約:

健康な成人に、NMN 300mgを1回点滴しました。対照群は置いていません。心電図・脈拍・血圧や、肝臓・心臓・すい臓・腎臓の働きを示す検査の値に影響はなく、点滴した所の反応や痛みもありませんでした。血液の細胞を傷つけることなく血液中のNAD+が増え、中性脂肪が有意に下がりました。

参照箇所:点滴を使った研究の説明、NAD+のグラフ(図5aをもとに当院で作成)、よくある質問(効果の時期・副作用)

2NMNを飲むと、糖尿病予備群の女性の筋肉で、インスリンが効きやすくなる(ランダム化比較試験)

原題: Nicotinamide mononucleotide increases muscle insulin sensitivity in prediabetic women.

著者: Yoshino M, Yoshino J, Kayser BD, et al.

出典: Science. 372(6547):1224-1229 (2021)

PMID: 33888596

DOI: 10.1126/science.abe9985

要約:

NMNを10週間飲んだ群では、筋肉でインスリンが効きやすくなり、その信号も伝わりやすくなりました。プラセボの群では変わりませんでした。対象は、太りぎみ〜肥満で糖尿病予備群の、閉経後の女性です。試験は、ランダム化二重盲検プラセボ対照の形で行われました。

参照箇所:人を対象にした研究の例、よくある質問(期待できる変化・効果の時期)

3NMNを続けて飲むと、健康な高齢の男性で血液中のNAD+が増え、筋肉の働きが変わる(ランダム化比較試験)

原題: Chronic nicotinamide mononucleotide supplementation elevates blood nicotinamide adenine dinucleotide levels and alters muscle function in healthy older men.

著者: Igarashi M, Nakagawa-Nagahama Y, Miura M, et al.

出典: NPJ Aging. 8(1):5 (2022)

PMID: 35927255

DOI: 10.1038/s41514-022-00084-z

要約:

健康な高齢の男性が、NMN 250mgかプラセボを毎日、6週間または12週間飲みました(ランダム化二重盲検プラセボ対照試験)。NMNを飲み続けても、とくに有害な影響はなく、血液中のNAD+が増えました。歩く速さと握力の一部に改善の傾向がありましたが、著者らは、より大きな試験で確かめる必要があると書いています。

参照箇所:人を対象にした研究の例、よくある質問(期待できる変化・効果の時期)

4人の皮膚で、年齢とともに起こる酸化ストレスとNAD+の代謝の変化

原題: Age-associated changes in oxidative stress and NAD+ metabolism in human tissue.

著者: Massudi H, Grant R, Braidy N, et al.

出典: PLoS One. 7(7):e42357 (2012)

PMID: 22848760

DOI: 10.1371/journal.pone.0042357

要約:

男女とも、年齢が上がるほど、皮膚のNAD+が少なくなっていました。調べたのは、新生児と15〜77歳の計49人の皮膚で、別の手術のときに採取した骨盤部のものです。

参照箇所:体内のNAD+が年齢とともに減ることの説明

5NAD+のもとになる物質(NMNとNR)の働きと、治療に使える見込み(総説)

原題: NAD+ Intermediates: The Biology and Therapeutic Potential of NMN and NR.

著者: Yoshino J, Baur JA, Imai SI

出典: Cell Metab. 27(3):513-528 (2018)

PMID: 29249689

DOI: 10.1016/j.cmet.2017.11.002

要約:

NAD+のもとになるNMNとNR(ニコチンアミドリボシド)の総説です。マウスやラットで、糖尿病、肥満、アルツハイマー病のモデル、脳虚血・脳内出血のあとの神経の保護、網膜の変性、心不全などに対して報告された働きがまとめられています。一方で、NAD+を増やすことが、がんの増殖を後押しする可能性も否定できないとし、人で長く使ったときの安全性はこれからの課題だと結んでいます。

参照箇所:「世界で研究が進む分野」、よくある質問(受けられない方)

6サーチュインの仲間の働きと、健康や病気とのかかわり(総説)

原題: The sirtuin family in health and disease.

著者: Wu QJ, Zhang TN, Chen HH, et al.

出典: Signal Transduct Target Ther. 7(1):402 (2022)

PMID: 36581622

DOI: 10.1038/s41392-022-01257-8

要約:

サーチュイン(SIRT1〜7)のそれぞれの働きと、神経・心臓や血管・肺・肝臓・代謝・骨・がんなどの病気とのかかわりを整理した総説です。もとになった研究の多くは動物や細胞を使ったもので、サーチュインの種類や病気によって、働き方が異なることも書かれています。

参照箇所:サーチュインの図(当院で作成)

7NMNは、どんな病気の治療に応用できそうか(総説)

原題: Nicotinamide Mononucleotide: Exploration of Diverse Therapeutic Applications of a Potential Molecule.

著者: Poddar SK, Sifat AE, Haque S, et al.

出典: Biomolecules. 9(1):34 (2019)

PMID: 30669679

DOI: 10.3390/biom9010034

要約:

NMNが体内でどのようにつくられ、どう吸収されるかを説明したうえで、マウスなどで報告された、心臓の保護や、糖尿病・アルツハイマー病・肥満の合併症・老化への作用を紹介しています。

参照箇所:「世界で研究が進む分野」

8神経変性疾患の成り立ちと治療にかかわるNAD代謝(総説)

原題: Implications of NAD metabolism in pathophysiology and therapeutics for neurodegenerative diseases.

著者: Hikosaka K, Yaku K, Okabe K, et al.

出典: Nutr Neurosci. 24(5):371-383 (2021。2019年にオンライン公開)

PMID: 31280708

DOI: 10.1080/1028415X.2019.1637504

要約:

アルツハイマー病・パーキンソン病・網膜の病気などの神経変性疾患では、NADが減っていることが報告されています。この総説は、NADのもとになる物質を補うと病気の状態がやわらいだという研究も含めて、これらの病気とNAD代謝のかかわりをまとめています。

参照箇所:「世界で研究が進む分野」の神経の働き

9NADがつくられる速さと使われる速さを、組織ごとに測る(細胞とマウスの研究)

原題: Quantitative Analysis of NAD Synthesis-Breakdown Fluxes.

著者: Liu L, Su X, Quinn WJ, et al.

出典: Cell Metab. 27(5):1067-1080.e5 (2018)

PMID: 29685734

DOI: 10.1016/j.cmet.2018.03.018

要約:

目印をつけた物質(安定同位体)を使い、細胞とマウスの組織ごとに、NADがつくられる速さと使われる速さを測ると、組織によって大きく異なっていました。静脈から入れたNMNは、肝臓や腎臓にはNMNのまま届き、口から入れたものは、大半が肝臓でニコチンアミドに変わっていました。筋肉にそのまま届いたのはNRだけで、脳にはどちらも届いていません。

参照箇所:よくある質問(飲むNMNとの違い)

10NAD+の減少が、老化にともなう核とミトコンドリアの連携を乱す(マウスの研究)

原題: Declining NAD(+) induces a pseudohypoxic state disrupting nuclear-mitochondrial communication during aging.

著者: Gomes AP, Price NL, Ling AJ, et al.

出典: Cell. 155(7):1624-1638 (2013)

PMID: 24360282

DOI: 10.1016/j.cell.2013.11.037

要約:

ハーバード大学医学部のシンクレア教授らが、生後22か月の高齢のマウスにNMNを1週間投与したところ、骨格筋のミトコンドリアの働きや、筋肉の状態を示す指標が、生後6か月のマウスに近い値に戻りました。筋力の改善は見られていません。

参照箇所:「NMNとは?」のシンクレア教授らの研究(2013年)

11NMNを長く与えると、年齢による体の衰えがおだやかになる(マウスの研究)

原題: Long-Term Administration of Nicotinamide Mononucleotide Mitigates Age-Associated Physiological Decline in Mice.

著者: Mills KF, Yoshida S, Stein LR, et al.

出典: Cell Metab. 24(6):795-806 (2016)

PMID: 28068222

DOI: 10.1016/j.cmet.2016.09.013

要約:

通常のマウスに、NMNを飲み水に混ぜて12か月間与えました。口から入れたNMNは、すぐに体の組織でNAD+をつくるのに使われ、毒性や有害な影響はとくにありませんでした。年齢による体重の増加が抑えられ、エネルギー代謝・インスリンの効き方・血液中の脂質・目の働きなどの衰えがおだやかになりました。食べ物に含まれるNMNの量も報告しています。

参照箇所:「世界で研究が進む分野」の老化・眼機能、よくある質問(飲むNMNとの違い・食べ物)

12カロリー制限中は、SIRT3が酸化による傷を減らし、年齢による難聴を防ぐ(マウスの研究)

原題: Sirt3 mediates reduction of oxidative damage and prevention of age-related hearing loss under caloric restriction.

著者: Someya S, Yu W, Hallows WC, et al.

出典: Cell. 143(5):802-812 (2010)

PMID: 21094524

DOI: 10.1016/j.cell.2010.10.002

要約:

カロリー制限をしたマウスでは、年齢による難聴が抑えられ、多くの組織で酸化によるDNAの傷が減りましたが、SIRT3を持たないマウスでは、こうした変化は起こりませんでした。SIRT3は、ミトコンドリアの抗酸化のしくみ(グルタチオン)を強めていました。

参照箇所:サーチュインの図の「耳(年齢による難聴)」

13NMNで、高齢マウスの脳の血管と神経の遺伝子が、若いころに近い状態に戻る(マウスの研究)

原題: Nicotinamide mononucleotide (NMN) supplementation promotes neurovascular rejuvenation in aged mice: transcriptional footprint of SIRT1 activation, mitochondrial protection, anti-inflammatory, and anti-apoptotic effects.

著者: Kiss T, Nyúl-Tóth Á, Balasubramanian P, et al.

出典: GeroScience. 42(2):527-546 (2020)

PMID: 32056076

DOI: 10.1007/s11357-020-00165-5

要約:

生後24か月の高齢のマウスにNMNを2週間与え、脳の血管と神経がひとまとまりで働く部分(神経血管ユニット)の遺伝子を調べました。年齢で変わっていた590の遺伝子のうち204が、若いマウスに近い状態に戻りました。この変化には、SIRT1の活性化などがかかわっていると考えられています。

参照箇所:「世界で研究が進む分野」の神経の働き

14静脈から入れたNMNは、体のどこに届くか(正常なマウスと脳梗塞のマウス)

原題: Distribution of Nicotinamide Mononucleotide after Intravenous Injection in Normal and Ischemic Stroke Mice.

著者: Zheng SL, Wang DS, Dong X, et al.

出典: Curr Pharm Biotechnol. 24(2):299-309 (2023)

PMID: 35593333

DOI: 10.2174/1389201023666220518113219

要約:

マウスにNMNを静脈注射すると、血液中のNMNはすぐに上がって15分ほどで下がり、全身の組織や脳に届いてたまっていきました。脳梗塞のモデルでは、梗塞の範囲が小さくなりました。急性の毒性はありませんでした。

参照箇所:静脈から入れたNMNが体のどこに届くか、脳の血管の病気にどう働くかの説明

15NMNが、心臓を虚血再灌流障害から守る(マウスの研究)

原題: Nicotinamide mononucleotide, an intermediate of NAD+ synthesis, protects the heart from ischemia and reperfusion.

著者: Yamamoto T, Byun J, Zhai P, et al.

出典: PLoS One. 9(6):e98972 (2014)

PMID: 24905194

DOI: 10.1371/journal.pone.0098972

要約:

マウスにNMN(体重1kgあたり500mg)を腹腔内に注射すると、心臓のNAD+が増え、心臓の血流が止まったあと再び流れたときに起こる傷(虚血再灌流障害)が小さくなりました。虚血の30分前に1回入れた場合も、再び流れる直前と最中に入れた場合も心臓は守られ、SIRT1を介した作用とみられています。

参照箇所:「世界で研究が進む分野」の虚血再灌流障害

16NMNとユビキノールの併用が、高齢ラットの心臓の虚血再灌流障害による不整脈を減らす(ラットの研究)

原題: Superior Anti-arrhythmogenic Effect of Combined Conditioning with Nicotinamide Mononucleotide and Ubiquinol in Myocardial Ischemia/Reperfusion Injury in Aged Rats.

著者: Mokhtari B, Jessri A, Ghaffari S, et al.

出典: Adv Pharm Bull. 14(3):686-695 (2024)

PMID: 39494250

DOI: 10.34172/apb.2024.044

要約:

高齢のラットの心臓で、虚血再灌流障害(血流が戻るときに起こる傷)と、それにともなう不整脈を調べました。NMNとユビキノールを併用した群では、不整脈が起こりにくく軽くなり、心臓の働きの低下も抑えられ、その効果は、それぞれ単独で使ったときより大きかったと報告されています。

参照箇所:虚血再灌流障害の研究の例(NMNとほかの成分の併用)

17メラトニン・NMN・ユビキノールの組み合わせが、合併症をもつラットの心臓を虚血再灌流障害から守る(ラットの研究)

原題: Melatonin/nicotinamide mononucleotide/ubiquinol: a cocktail providing superior cardioprotection against ischemia/reperfusion injury in a common co-morbidities modelled rat.

著者: Mokhtari B, Høilund-Carlsen PF, Chodari L, et al.

出典: Mol Biol Rep. 50(4):3525-3537 (2023)

PMID: 36787055

DOI: 10.1007/s11033-022-08189-0

要約:

高齢で2型糖尿病もあるラットの心臓に虚血再灌流障害を起こすと、メラトニン・NMN・ユビキノールは、単独や2種類でははっきりした効果がなく、3種類を併せて初めて、心臓の働きが落ちにくくなり、梗塞の範囲も小さくなりました。

参照箇所:虚血再灌流障害の研究の例(NMNだけでは効果がはっきりせず、3種類を併せて初めて心臓が守られた)

18高齢マウスの大動脈で、NMNによりmiRNAの状態が若いマウスに近づく(マウスの研究)

原題: Nicotinamide mononucleotide (NMN) supplementation promotes anti-aging miRNA expression profile in the aorta of aged mice, predicting epigenetic rejuvenation and anti-atherogenic effects.

著者: Kiss T, Giles CB, Tarantini S, et al.

出典: GeroScience. 41(4):419-439 (2019)

PMID: 31463647

DOI: 10.1007/s11357-019-00095-x

要約:

13番と同じく、生後24か月のマウスにNMNを2週間与えた研究で、こちらは大動脈のmiRNA(遺伝子の働きを調節する小さなRNA)を調べています。血管の働きがよくなり、miRNAの状態も若いマウスに近づきました。

参照箇所:なし(NMNの研究の広がりを示す例として載せています)

19幹細胞が心臓のNAD+代謝を高め、無重力による心臓の働きの衰えをやわらげる(マウスの研究)

原題: Mesenchymal stem cells arouse myocardial NAD+ metabolism to alleviate microgravity-induced cardiac dysfunction.

著者: Zhang C, Yuan Y, Zhang S, et al.

出典: Biochem Biophys Res Commun. 733:150623 (2024)

PMID: 39255619

DOI: 10.1016/j.bbrc.2024.150623

要約:

無重力に近い状態をまねたマウスで、心臓の老化が進み、働きも衰えました。脂肪由来の幹細胞を静脈から入れると、こうした変化がやわらぎ、心臓のNAD+の代謝が高まっていました。飲むNMNでも、同じような効果がありました。

参照箇所:なし(NAD+の代謝と心臓の働きの研究の例として載せています)

20NAD+を6時間かけて点滴すると、血液と尿のNAD+関連の物質はどう変わるか(予備的な試験)

原題: A Pilot Study Investigating Changes in the Human Plasma and Urine NAD+ Metabolome During a 6 Hour Intravenous Infusion of NAD+.

著者: Grant R, Berg J, Mestayer R, et al.

出典: Front Aging Neurosci. 11:257 (2019)

PMID: 31572171

DOI: 10.3389/fnagi.2019.00257

要約:

NMNではなく、NAD+そのもの(750mg)を6時間かけて点滴し、血液と尿の変化を追った予備的な試験です。はじめの2時間は、血液中のNAD+にも、NAD+からできる物質にも変化がありませんでした。次に測ったのは点滴の終わり(始めてから6時間後)で、血液中のNAD+は点滴前の数倍に増えており、点滴を終えて2時間たっても高いままでした。著者らは、最初に変化がなかったのは、入れたNAD+がすぐに体の組織に取り込まれたり、分解されたりしていたためと考えています。点滴中の副作用はありませんでした。

参照箇所:なし(NAD+そのものを点滴した研究の例として載せています)

監修者情報(医師紹介)

監修医師 佐藤雅樹(仙台 ソララクリニック院長)

監修医師:佐藤(さとう) 雅樹(まさき)

ソララクリニック 院長

専門分野:美容皮膚科

2000年 順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部形成外科入局。 大学医学部付属病院等を経て、都内美容皮膚科クリニックにてレーザー治療の研鑽を積む。2011年3月 ソララクリニック開院 院長就任。2022年 医療法人 松柴会 理事長就任。日本美容皮膚科学会 日本形成外科学会 日本抗加齢医学会 日本レーザー医学会 点滴療法研究会 日本医療毛髪再生研究会他所属。 
様々な医療レーザー機器に精通し、2011年3月にルビーフラクショナル搭載機器を導入し、15年以上この治療を続けている。各種エネルギーベースの医療機器を併用する複合治療に積極的に取り組む。

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