”だるさ”や”イライラ”、その正体は【実熱】かも?

公開:2025年9月3日

更新:2025年9月6日

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9月に入り、暦の上ではもう秋。

日が暮れるのも早くなり、朝晩は少しだけ涼しくなってきましたね。

この時期、こんな不調を感じていませんか?

• なぜかずっと体が重い

• イライラして落ち着かない

• 肌が荒れやすくなった

• 便秘や口の渇きが気になる

• 寝ても疲れが抜けない

実はこれ、東洋医学でいうところの「実熱(じつねつ)」のサインかもしれません。

「実熱」ってなに?

東洋医学では、体内の状態を「陰陽」「気血水」「寒熱」といったバランスで考えます。 その中で「熱」は、体にこもる過剰なエネルギーや炎症のようなもの。

「実熱」は、その“熱”が強く、はっきりと症状として現れている状態を指します。

つまり、体の中に余分な熱が溜まってしまっている状態なんです。

夏の終わりに「実熱」が起きやすい理由

今年の夏も本当に暑かったですよね。

強い日差し、エアコン、冷たい飲み物や食べ物…一見体を冷やしているように見えて、実は体の内側には熱がどんどん蓄積していっているんです。

さらに、汗をかくことで「体の潤い(=陰)」が奪われると、熱を冷ます力が弱くなり、ますます熱がこもりやすくなります。

これが夏の終わりに起きる「実熱」の正体。 秋が近づいているのに、なんだかスッキリしない…という方は、まさにこの状態かもしれません。

実熱チェックリスト

☑ 顔がほてる・のぼせる

☑ 口が渇く・口臭が気になる

☑ イライラ・怒りっぽい

☑ 便秘がち

☑ 肌荒れ・吹き出物が出やすい

☑ 睡眠が浅く、夢をよく見る

☑ 尿の色が濃くなる

当てはまる項目が多い人は、「実熱」ケアが必要かも!

実熱をやわらげるセルフケア

1. 清熱(せいねつ)食材で内側からクールダウン

体の中の余分な熱を冷ます「清熱作用」のある食材を、無理なく食事に取り入れましょう。

• きゅうり、トマト、ゴーヤ、セロリ

• スイカ、梨、ぶどう、はと麦

• 緑豆のおかゆやスープ

• 菊花茶やミントティーなどのハーブティー

※冷え性の方は、体を冷やしすぎないよう温かいスープなどでバランスを。

2. 軽めの運動で発汗&代謝アップ

軽いウォーキングやストレッチで、こもった熱を外に出しましょう。汗をかきすぎた日は、しっかり水分とミネラル補給を忘れずに。

3. 質の良い睡眠で“潤い”をチャージ

東洋医学では、夜は「陰」を養う時間帯とされています。夜更かしは陰の消耗=熱の悪化につながることも。寝る前のスマホ時間を減らして、深い眠りを意識してみて。

4. 点滴療法で体質から整える

本格的に体質を見直したい方は、医師に相談のもと点滴療法を試すのもおすすめです。内側からバランスを整えるサポートが受けられます。 

点滴療法についてはこちらを参照ください。

 

秋を快適に迎えるために、今こそ“熱”のリセットを

夏に蓄積された熱は、放っておくと秋の不調や冬の冷えにも影響することがあります。 だからこそ、季節の変わり目の今が“体をリセットするチャンス”。

夏バテでもなく、秋バテでもない…そんな「季節の谷間」の不調を感じたら、ぜひ東洋医学の視点を取り入れて、自分の体と向き合ってみてくださいね。

 東洋医学は、体と心を“ひとつの流れ”としてとらえる医学。 忙しい毎日でも、少しだけ丁寧に自分をいたわる時間を持つことで、もっと軽やかに、心地よく過ごせるようになるはずです。

監修者情報(医師紹介)

監修医師 佐藤雅樹(仙台 ソララクリニック院長)

監修医師:佐藤 雅樹 (さとう まさき)

ソララクリニック 院長

専門分野:美容皮膚科

2000年 順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部形成外科入局。 大学医学部付属病院等を経て、都内美容皮膚科クリニックにてレーザー治療の研鑽を積む。2011年3月 ソララクリニック開院 院長就任。2022年 医療法人 松柴会 理事長就任。日本美容皮膚科学会 日本形成外科学会 日本抗加齢医学会 日本レーザー医学会 点滴療法研究会 日本医療毛髪再生研究会他所属。 
様々な医療レーザー機器に精通し、2011年ルビーフラクショナル搭載機器を日本初導入。各種エネルギーベースの医療機器を併用する複合治療に積極的に取り組む.

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