にきびの治療 熱影響?

公開:2010年11月4日

更新:2016年1月10日

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にきびの治療には、様々なアプローチが考えられます。

特に、大人ニキビはホルモンバランスからの影響が多大なことから、

  1. ホルモンバランスの調整を行い、
  2. 現状のにきびを鎮静化させ、
  3. その間に外側からの治療を行うことで、
  4. にきびができづらい肌を獲得していくことを目標に治療を行っていきます。

にきび治療では、 外側からの治療 と同時に 内面からの治療(ホルモンバランスの治療性)が重要となってきますが、

今回は、にきびの外側からの治療についてです。

にきびの治療に重要な 熱量を加える 治療

にきびの治療は、レーザーや、IPL、高周波を使用した様々な方法で行われています。

にきびの治療では、熱量を皮膚深層に到達させるかによって、にきびを抑えることができてきます。

この熱量を加えてにきびを抑制するという点

アクネ菌などを熱量を持って殺菌をする

というように説明されることが多いのですが、全てを殺菌するということはまず難しいので、

むしろ

複合的に働いて起こると考えたほうがよいと思います。

(細菌と体細胞を比較すれば、細菌の方が強いわけですから、細菌が完全に死滅するほどの熱量を加えようものなら、やけどは免れないことになります。)

どのような形で熱量を安全に皮膚深層に加えていくか

色々な方法がありますが、当院の方法を説明していきます。

① 光治療機IPLも パルス幅の設定を変えることで十分な熱量を加えることができます。

光治療機で十分な熱量を加えようとすると、場合によって火傷の原因にもなりますが、パルス幅を調整することで、十分な治療効果を得ていくことが可能になります。

② しかし、レーザー機器でにきび治療の主役は、1320nmの波長を使用した機器になります。

1320nmの波長を使用したロングパルスYAGレーザーが、にきび治療では本来主役となるのではないかと考えています。色素に対する選択性が少なく、皮膚中層~深層まで浸透できるレーザーとして考えれば、おのずとこの波長になるはずです。

アファームマルチプレックスは、フラクショナルレーザーとして2種類のレーザーを連続照射することができる機器ですが、1320nmも同時に照射できることで、にきびの治療には、高い効果を発揮しています。

③ 皮膚深層~皮下組織まで十分に加熱することが可能な 高周波(ラジオ波)RF治療器

皮膚表面に負荷をあまり与えず十分に加熱できることが、にきび治療に高い効果を発揮するとすれば、当然ながら高周波治療器(当院のエンディメッド、サーマクールなど)が高い効果を発揮します。特にエンディメッド、サーマクールは、時に1度の治療でもにきびの症状を抑え込むことが可能なほどです。当然ながら、継続的な治療が必要なことは言うまでもありません。

熱量を加えてにきびを落ち着かせる治療法で注意しなくてはいけない点は、

上記の治療だけではないのですが、

すでにたまっている皮脂が出ようとするのか、

まれに一時的に,ニキビが増えたように見えることがある

という点です。敏感肌で肌状態が悪く、角質保護を行う治療を行った際にも、稀にみられる症状です。

その後治療効果が出てくると、にきびが減少してきますので総合的には問題ないのですが、

何んとも苦しい時期があったりします。