大人にきび対策
20歳を超えても収まらないにきびの治療を希望されて来られる方が多い点も 当院の特徴の一つです。
通常の保険診療で、長年ニキビの治療を受けられて来られたわけですが、うまくコントロールできずに、ニキビ跡を多く残してしまっている方も多く見受けられます。ニキビの治療は、きめ細かく対策を取って行くことが、重要になります。
二十歳を超えても、出てくるにきび。大人ニキビ
20歳を超えても収まらない、もしくは、大人になってから出てきたにきびは、思春期に出るにきびとは別の対策が必要です。
大人ニキビの原因の多くが、男性ホルモンの影響を多く受けているためです。
大人ニキビは、フェイスラインから、頬にかけて出ることが多く、(もちろん他の部位にもでます。)男性の髭が生える部位にほぼ一致しています。男性ホルモンが多くなっているかというと、そういうわけではなく、その部位の皮脂腺や表皮等の細胞に有る 男性ホルモンの命令を受ける場所=受容体(アンドロゲンレセプター)が過敏に反応しているのではないかと言われています。
そこで、過敏に反応しているアンドロゲンレセプターを鎮めることが、大人にきび治療の一つの方法となります。
肌が休める期間を作る 抗アンドロゲン療法
アンドロゲンレセプターに男性ホルモンが結びつくことで、過剰反応しているわけですから、そこをブロックする薬剤を使用して 症状を緩和させることができます。抗アンドロゲン療法と言います。この治療法は、アンドロゲンレセプターと結びついて、男性ホルモンの命令を受けないようにしてくれます。大人ニキビには大変効果的で、原因の一つを抑えてしまうわけですが、いずれはやめなければいけません。そこで、抗アンドロゲン療法で、ニキビの症状を軽減させ、肌が休める期間を作り、その間に ケミカルピーリングや、各種光治療等で肌質を改善させていくことを目標にします。
抗アンドロゲン療法を始めると、大人ニキビの場合には、症状軽減されてきますので、この治療だけでも良いように感じるかもしれません。しかし、ホルモンバランスを多少なりとも変化させる方法ですから、不正出血などの症状が出ることがあります。期間中は避妊して頂く必要もあります。そこで、あくまで期間限定として、肌状態が回復までの期間使用し、その間に ニキビが出来ても治りやすい肌、にきびができづらい肌の獲得を目指す方策をとるようにしていきます。
にきび専門外来が目指すもの。
当院の にきび治療専門外来は、保険診療で上手くコントロール出来ずに悪化してしまったにきびの方を対象にしています。長年収まらなかった方でも、様々な治療法を駆使することで、コントロールすることは可能であると考えています。
にきびのコントロールのためには、体の内側、外側からの包括的な治療が必要です。ニキビ専門外来では、「体の内側の治療」 ホルモンバランス,体質改善を促しながら、「外面からの治療」 肌へ直接治療を行うことで、にきびができづらい肌,ニキビが出来ても治りやすい肌へとうながすことを目標としています。