脇汗ボトックス注射

公開:2014年6月14日

更新:2016年4月21日

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当院ではワキガ多汗症治療に関して ボトックス注射による制汗治療を行っています。
ボトックス注射は、簡便に 約2シーズンに渡って汗を抑えてくれます。

気になる汗に ボトックス注射

ワキガは気になるが手術はしたくない。むしろ汗が気になる・・・という方におすすめです。ボトックスで汗を抑制することができます。脇の下に注射をするだけで汗を抑えてくれるボトックス。どのような流れで効果が出てくるのでしょう。

ボトックスといいますが 通常 使用されているボトックスは「A型ボツリヌス毒素」といいます。

A型ボツリヌス毒素

ボツリヌス毒素は ボツリヌス菌(食中毒の原因などで有名です。)が持つ毒素の事です。A型ボツリヌス毒素は神経と汗腺の接合部におけるアセチルコリン放出を抑制し 汗を抑えてくれます。

ボトックス注射は ボツリヌス菌を使用すると勘違いされていらっしゃる方も中にはいらっしゃいますが、(ホームページによってはそのように書いてあることもありますが) そのようなものではありませんので ご安心ください。

脇汗ボトックス注射の方法

脇の下の毛が生えている部位に 汗の器官が集中していますので、その部分を中心に やや広く 皮内注射をしていきます。中心部が一番多く汗を出していますが、その周囲からも汗が滴ってきますから、ある程度広く注射することで、脇の下への汗の流入をできるだけ減少させます。

多汗症治療を行うと 継続して行わなくても良くなる場合も

ボトックス注射の効果は 個人差もありますが約2シーズン程度です。そのため、定期的に行わなければいけないということが気にかかっていらっしゃる方も多いと思います。しかし 実は意外と1~2回ほどの治療で その後ボトックス注射を必要としなくなった方も意外と多いことも よく知られています。

これは、緊張などに伴い 「汗をかくかもしれない」という恐れから、緊張に繋り 汗をかいてしまう というジレンマから ボトックスは開放してくれます。汗をかくかもしれないという不安から開放されるため、気分的にも楽になることで、そもそもの緊張も改善されていくことが推測されます。このことは、大変興味深いことだと思います。

多汗症ボトックスに使用する針

30Gの針

脇汗ボトックスの注射は 皮膚の下ではなく 皮膚の中に注射をする必要があります。そこで、何箇所にも分けて注射したほうが 効果がより高くなります。大変痛そうな感じがするかもしれませんが、30Gという かなり細い針を使用して 注入していきます。

更に 針を使用しないで 脇にボトックス注射を行うことも可能となってきています。

針を使用しない脇汗ボトックス メドジェット

MJ_07これは、最近のトピックス【メドジェット】です。ガス圧を利用して 皮膚の中に薬剤を注入することが出来ます。0.03mmという 日よりも細い孔から薬剤を浸透させることが出来ます。多少の衝撃がありますが、麻酔などを必要とせず 注入することができるようになりました。

脇汗にボトックスを効かせる際には、皮膚の奥に注射するのではなく 皮膚内に満遍なく理想的な深さに注入する技術が必要になります。この機器は まさに設定した深さに,一定量を 針も使わずに入れることが出来ます。

 

100IU使用します。

ボトックスビスタ脇の汗に対するボトックス注射。クリニックによって料金が大きく異なることに気づかれていらっしゃる方も多いことでしょう。その大きな要素に 使用する薬剤,その量に大きく依存しています。当院では ボトックスビスタを使用しています。更に その効果と1回に使用できる必要十分量 100IU(国際単位)使用しています。

100IUと言われてもよくわからないと思いますが、ボトックスは乾燥粉末の状態でバイアルに入っています。一つのバイアルが50IUです。これを2本使用します。

(一部のクリニックでは、10ml使用と書いてあったり10本使用と書いてある場合があります。ボトックスを実際にはどのくらいの量が使用されているかわからないように表記してあるため 混乱されていらっしゃる方も多いと思います。)

まとめ。

脇の汗に対するボトックス注射も 痛みの軽減と効果をより高める方法へと 技術は進歩してきています。適切な形で行うことで、より満足度を高められるようになっていくことでしょう。

これから 多汗症ボトックスを受けられる方が増えてこられる時期です。早い段階で汗の対策をしておくことで この夏を乗り切りましょう。

脇汗ボトックス注射詳細ページはこちらです。

2016/04/21  ※2009年3月25日の記事を 加筆修正しました。