ケミカルピーリングについて一言

2014年6月17日

投稿者:

ケミカルピーリングは、蓄積された古い角質層を除去し、新陳代謝が促進され、きめ細かなハリのある皮膚を取り戻します。ニキビやシミなどを治療するだけのものではありません。効果的に皮膚を活性化させ、うるおいに満ちた肌へ導きます。

この治療法は、当院にとって最も初期からおこなっている施術です。それだけに思い入れも深く 且つ 肌状態の向上,維持を考える上で効果的であるため 当院のベースラインを占めるものです。

残念ながら、ケミカルピーリングと聞くと 「(他施設で)受けたことがあるが、あまり効果が無い」,「やっても仕方が無い」 と 思われていらっしゃる方も意外と多く カウンセリングの際に大変残念に感じることもしばしばです。しかし、当院では最も多くの方が受ける施術です。肌のメンテナンスとして長く続けられていらっしゃる方も多い点も その効果を実感していらっしゃるからだと思います。

この差は果たして何処から来るのか 私の反省とともに 書いてみたいと思います。

ケミカルピーリングとは

ケミカルピーリングの目的は、肌の代謝を整え新しくする事です。治療を進めていくことで、美白効果,ニキビの改善,毛穴の改善など 様々な効果が得られてきます。エイジングケアの基礎としても ケミカルピーリングは大変よい適応だと思います。勿論、シミを取ることを目的とされるには、いささか難しい点もありますが、肌質を改善することを主目的にする場合には、ベースとしてのケミカルピーリングは良い適応の一つといえるでしょう。

国内で行われているピーリングは最表層のもの

日本国内で行われている いわゆる「ケミカルピーリング」は、表皮の角質を薄く剥ぎ取るAHAグリコール酸を主体とした 非常に浅いタイプのピーリングが主流です。

ケミカルピーリングには 実はいくつか種類があります。AHA(グリコール酸)サリチル酸,TCA フェノール等があり、。 真皮乳頭層,網状層辺りまでかなり深く腐食させ、皮膚の再生力を期待して 大幅に効果を高めるフェノールピーリング等は、欧米人には強力な治療法として効果的なのでしょうが、アジア人の肌には 強力すぎて 色素沈着などの副作用が多いようです。

国民性もあると思いますが、あまりダウンタイムが出るような施術は 基本的に好まれません。その点からも 国内で行われているケミカルピーリングの殆どは、非常に浅いタイプのピーリングです。

※以下の説明は 日本国内で主に使用されるケミカルピーリングの説明になります。

ケミカルピーリングは当院で最も力を入れている施術の一つ。

当院が スキンケア治療を始めるきっかけとなった一番初めの施術法が ケミカルピーリングです。10年近く施術を行なっている事になります。その間 様々な種類のピーリング剤を試し 変更,更新を行い 技術の蓄積をおこなってきました。確かにピーリング以上の効果を出す治療法も多く存在しますが、肌状態の維持,刻一刻と変化するトラブルが起きている肌の管理などには 特にケミカルピーリングは 良い適応と言えます。

ご希望と目的,手段を間違わなければ、この治療法は 安定した効果が期待できるものです。

施設・病院によって異なる ピーリングの評価

ピーリングは簡単な治療法と 考えられていらっしゃる施設が多く見受けられます。本来十分な管理の元行う必要があるはずですが、片手間で済ましているように思えるところもあります。そのような場合には、十分な治療効果を出すことができていないのではないか と思ってしまいます。しかし、「ピーリング」には変わりなく 評価を貶める原因となっていると思います。評価が低ければ、「やっても仕方が無いので他の施術が良い」と薦められることもあるでしょう。

ピーリングは ただひとつのどこでも受けられる治療法ではありません。施設によって差が大きい施術です。

ケミカルピーリングの作用

一般的に 「古い角質を除去することで 表皮の新陳代謝が促進され 新しくなっていく」 というように ケミカルピーリングの作用は説明されることが多いと思います。しかしこの説明は少々問題があります。

新たに表皮が作られていった結果 古い角質が除去される

ケミカルピーリングで使用される薬剤は、角質表面のみに効果が出ているわけではなく 実は、比較的深くまで浸透していることがわかっています。ピーリングの施術を受けた日は、最表面の角質が除去されるだけですが、皮膚深くまで浸透した薬剤の作用によって新陳代謝が 皮膚全層で亢進されます。新たに表皮が作られるようになった結果、古い角質が除去されてくるのです。

そのため、あまり肌の代謝がよくなかった方がケミカルピーリングを受ける際には、ニキビの部位等 数日した頃に 少し皮剥けが出ることもあります。

やり過ぎは禁物です。

過ぎたるは及ばざるが如し。ケミカルピーリングに限らずスキンケアは やればやっただけ効果が出る・・・というものではありません。

角質が剥がされる刺激によって皮膚が新しくなっていくとすると、皮膚はどんどん薄くなって 敏感肌になってしまうのではないか と心配される方も多いことも事実です。「家庭用ピーリング剤を毎日使っていたら どんな化粧水もつけるとビリビリするようになったので、ピーリングはしたくない。」と言われる方も いらっしゃいます。家庭用に販売されているピーリング剤は、使用はじめは 肌がつるつる・スベスベになる、白くなる 等の効果が見られたりすることで、頻繁に使用されていらっしゃる方も多く見られます。その結果 何が起きてくるかというと、確かに 皮膚の代謝は大変速くなっていきます。

角質を取り過ぎると肌が追いつけなくて 敏感肌へ

ピーリング剤で角質を頻繁に取り除けば、表皮はそれに合わせて新しく作られていきます。

しかし、物事には限界があります。頻繁に取り除いていった結果 表皮はそのスピードに追いつけなくなっていきます。追いつけないため、出来損ないの角質を作ってしまうことになります。通常の角質は ご存じの方も多いと思いますが、「核」がありません。出来損ないの角質には、「核」があります。顆粒層から角質層に移るに従っ て細胞内の核が無くなっていく本来のターンオーバーのパターンではなく、核が無くなっていないままの有核細胞の状態でお肌の表面に露出してし まいます。この出来損ないの角質は 重要な皮膚のバリア機能,保湿能力がかなり未熟で 乾燥しやすく 外部からの刺激に弱いため 敏感肌・乾燥肌の状態になります。これを「不全角化」といいます。

メリハリが必要です。保湿が重要

ケミカルピーリングは 肌の代謝を促進させて、肌状態をできるだけ良い物へと導く大変よい治療法です。しかし やればやっただけ良くなる というものでもありません。何事もやり過ぎはよくありません。メリハリが必要です。ケミカルピーリングは 必要回数のみに留め、その他の日は、ひたすら保湿をして良い角質・表皮を作ることに専念するべきです。「脂症なので、ケミカルピーリングをしながら、スクラブを使用しつつ エステでゴマージュ。敏感肌なので化粧水も付けられません」・・・このような形で悩まれている方は 決して珍しくありません。

ケミカルピーリングに重要な事は、ちゃんとピーリングをする。しかしやり過ぎない。 他の日はひたすら保湿に専念する。

コレにつきます。

できることであれば、ピーリングはクリニックで行うことでコントロールし その他の日は ひたすら保湿に専念するというようにできると 理想的です。

ケミカルピーリングとニキビ

ケミカルピーリングの効果は、肌の肌理を整え、美白効果 肌のハリの回復維持等 様々な美肌効果が期待できます。更に ニキビの改善には大変よい適応となっています。当院でも ニキビの治療のベースとして ケミカルピーリングは一番多く行われている施術です。

ニキビ治療のベースをピーリングとする理由

ケミカルピーリングを ニキビ治療のベースとする理由は、いくつかありますが、何より 肌状態に合わせて こまめに微調整することができることです。月2回の通院となりますが、肌への負荷を考えると ニキビの状態が不安定な段階では特に良い適応であると思います。ケミカルピーリング以外にも カーボンピーリングや各種フラクショナルレーザーを 最初から使用することも効果的でしょう。 しかしダウンタイムやコストの問題の他に ニキビの治療では 皮膚表面のみの改善だけではなく 体の内面からの改善も同時並行で行う必要が有ることは、よく指摘されるようになってきているように、様々な変化に対応していく必要があります。

ケミカルピーリングは、肌への負荷としては程よく,コントロールしやすいため、不安定な時期ほど ベースとして良いのです。

「ケミカルピーリングで通っていましたが、滅多にドクターに診察されたことがありません。」という施設では、必ずしもケミカルピーリングは 良い選択にはならないことはわかっていただけることだと思います。

まとめ

ずいぶんと前の話となりますが、私自身ケミカルピーリングを軽視していた時期がありました。しかし 肌理の回復,美白効果など、決して侮れないその結果と 肌状態の維持 を多くの方がケミカルピーリングで行なっており、その実力を再確認させられたものです。

ケミカルピーリングは、効果は施行する施設・クリニックによって大きく異なります。また、ピーリングだけで全てが解決するわけでもありません。しかし

  • 肌質改善の基礎として
  • 肌を良い状態に維持していく時
  • ニキビなど不安定な時期

等に大変良い適応だと思います。ご希望と目的,手段を間違わなければ、この治療法は 安定した効果が期待できるものです。ケミカルピーリングは、スキンケアの手法の一つとして 確固たる地位を確立した治療法の一つとなっています。

お願い

やり過ぎは禁物です。乾燥・敏感肌で悩まれていらっしゃる方は、家庭でピーリングを頻繁に行なっていないか 今一度見直してみてください。ピーリング剤が入っている洗顔フォームと 家庭用ピーリング剤の併用や ほぼ毎日ピーリングを行っている等、よく考えればあまり良くないことに気がつけるのかもしれませんが、惰性で行なっている方が多かったりします。また、洗顔それ自身もピーリングの一種だと思ったほうが良いです。ゴシゴシしているようでしたら、立派なピーリングです。

この手の治療法ではメリハリが重要です。ピーリングをしたら、その後暫くは 肌の回復にひたすら邁進することです。

ケミカルピーリング詳細ページはこちらです。