ゴルゴライン・ ゴルゴ線
頬のリフトアップと
ゴルゴラインを治療
「最近、目の下から頬にかけてスジが目立つ…疲れて見えるのはゴルゴラインのせい?」 鏡を見るたびにこうしたお悩みを感じる女性も多いのではないでしょうか。
ゴルゴライン(ゴルゴ線)は放っておくと老け見え・疲れ顔の原因になりますが、適切なケアや治療で改善が可能です。まずは原因を正しく理解し、対策を立てましょう。
この記事の目次
ゴルゴ線とは?その原因と印象への影響
ゴルゴ線(ゴルゴライン)とは、目頭の下から斜めに頬中央を下がる溝状のラインです。劇画『ゴルゴ13』の主人公デューク東郷の頬にある線に由来した俗称で、医学的には「ミッドチークライン」と呼ばれます。
このラインは加齢による皮膚や脂肪のたるみ・ボリュームロスで生じた頬の溝で、顔を老けた疲れ顔に見せてしまう原因になります。
加齢とともに骨や脂肪の萎縮や皮膚・筋肉のゆるみが進行すると、頬の支持構造が衰え、ゴルゴ線が深く刻まれてきます。特に目の下の脂肪の膨らみ(目袋)と、下方のこけた中顔面との境界としてゴルゴ線が目立ちやすくなります。
この溝があると頬が二分された印象になり、ほうれい線と相まって老けた印象を与えます。
ゴルゴ線の改善には、大きく2つのアプローチがあります。
- たるみ自体を引き締めリフトアップする治療:
頬の皮膚・皮下組織を引き締め、下垂した頬を持ち上げます。顔全体のたるみ改善がゴルゴ線の軽減につながります。
- 失われたボリュームを補う治療:
へこんだ部分にハリを取り戻し、溝を目立たなくします。ヒアルロン酸などのフィラー注入が代表的ですが、当院では切らない施術でコラーゲン産生を促しふっくらさせる方法も取り入れています。
ゴルゴ線は単独でケアするより、顔全体の若返り治療の一環として改善するのが効果的です。以下では、当院で提供する最新の非侵襲的治療を中心に、ゴルゴ線治療の種類と特徴をご紹介します。
当院のゴルゴ線治療
当院では切らずに短いダウンタイムで受けられる最新治療を組み合わせ、ゴルゴ線の改善に取り組んでいます。
それぞれ作用する深さや仕組みが異なる5種類の施術を用意しており、肌質・たるみ具合に合わせて最適なプランをご提案します。
フォトナ6DFOTONA 6D robotic
フォトナ6DはエルビウムYAGレーザーとNd:YAGレーザーを組み合わせ、顔の表側・裏側から計6モードで照射する最新のレーザーフェイスリフト治療です。
口の中からの照射「スムースリフト」など独自技術により、粘膜面から真皮深層まで熱エネルギーを与えてコラーゲンを収縮再生させます。皮膚表面にもレーザーを当てることで、表皮から真皮・皮下組織にわたり全層でコラーゲンリモデリングが起き、たるみ改善と肌質改善を同時に狙えます。
このような方におすすめ
頬全体のたるみと肌質の両方を改善したい方に最適です。
ゴルゴ線だけでなくほうれい線やマリオネットラインもまとめて引き上げたい場合に向いています。切らずにリフトアップしたいが強い照射によるダウンタイムは避けたい方、肌のハリ・ツヤも同時に欲しい方に好評です。
一度の施術でも効果を実感できますが、半年~1年毎のペースで継続される方が多いです。また、よりたるみを集中的に改善したい場合には3ヶ月毎に行うことも可能です。
フォトナ6Dは肌質とたるみを同時改善できるため、「若返ったけど肌が綺麗で自然」といった仕上がりが期待できます。


- 施術名
- フォトナ6D
- 内容
- タルミを引き締め肌を新しくしていく
- リスク
- 発赤 熱感 色素沈着 痛み 乾燥
- 治療費
- 1回 132,000~330,000
ソフウェーブ sofwave
ソフウェーブ (Sofwave) は、米国FDA承認の最新超音波リフティング機器です。
高強度・高周波数の超音波エネルギーを真皮中層(1.5mm深度)に狙い撃ちする独自技術「SUPERB™(同期並列ビーム)」を採用しています。
従来のHIFU(高密度焦点式超音波:例えばウルセラ)は一点集中の熱凝固をSMAS筋膜まで起こしますが、ソフウェーブは真皮層に7つのビームで面状加熱し、皮膚を効率よく引き締める点が特徴です。
このような方におすすめです。
皮膚が薄めの方・痩せ型の方のたるみ改善に適します。従来のHIFUだと頬の脂肪が減りすぎてしまうリスクが気になるような脂肪の少ない顔立ちの方でも、ソフウェーブなら真皮中心のアプローチで安心です。
例えば「頬がこけやすいが引き締めたい」という場合に向いています。また細かいシワやキメの改善効果もあるため、額や目周りの小ジワが気になる方にも好適です。
一度の施術でも効果を実感できますが、半年~1年毎のペースで継続される方が多いです。また、よりたるみを集中的に改善したい場合には3ヶ月毎に行うことも可能です。
リヴァイブ Re:vive
リヴァイヴ (Re:vive) は2.45GHzのマイクロ波エネルギーを使用した最新機器です。
痛みのない強力なマイクロ波エネルギーで、肌を活性化。たるみを深部から引き締めます。
痛みなく短時間で深部までしっかり加熱することが可能なため、コラーゲン収縮と適度な脂肪細胞の縮小による小顔効果が得られます。
特にフェイスラインやあご下のもたつき改善に有効で、「輪郭をすっきりさせたい」「二重あごを解消したい」というニーズに応えます。
このような方におすすめです。
ゴルゴラインとともにフェイスラインのたるみ・二重あごも気になる方に。例えば「昔より輪郭がぼやけてきた」方におすすめです。
痛みがないので痛みに敏感な方に特におすすめです。
ほうれい線や口元のたるみ改善にも寄与します。小顔効果があるため、お顔にある程度ふっくら脂肪がついている方が効果を実感しやすいです。
1回でも引き締まりを感じますが、1~3ヶ月毎の治療をおすすめしています。定期的な照射でコラーゲンが増えるため、時間経過とともにリフトアップ効果が高まります。
XERF ザーフ
※近日開始予定
XERF(ザーフ)は世界初のデュアル周波数(6.78MHzと2MHz)を同時出力できる次世代RF(高周波)治療機です。
従来のRF機器(例:サーマクール)は6MHz帯単一周波数でしたが、XERFは高周波6.78MHzで真皮を、低周波2MHzで皮下深部までアプローチします。これにより皮膚表面から脂肪層・筋膜まで幅広い深度の組織を加熱しうるため、より立体的な引き締め効果が期待できます。
特許Wave Fit Pulse技術により痛みを極小化。「切らないたるみ治療」の次世代機として登場しました。
このような方におすすめ
ほほ~フェイスラインのたるみ全般を改善したい方。特に「顔全体にハリがなくなってきた」「輪郭がぼやけ顎下にかけてもたつく」といった中等度のたるみに効果的です。
比較的皮下脂肪が薄い方でも、深部の筋膜から引き締めることでリフトアップできる点がメリットです。痛みに弱い方やダウンタイムを全く取れない方にもおすすめできます。
1回でも引き締まりを感じますが、3~6ヶ月毎の治療をおすすめしています。即時的な引き締め効果を実感しやすく、1~3ヶ月かけて改善が進みます。
ザセラ Thesera
ザセラ (THESERA) は「刺さない糸リフト」とも呼ばれる革新的エイジングケアです。
99%以上が天然由来成分のナノサイズに溶解した糸(主成分:キトサン)をお肌に浸透させ、肌内部で糸が再構築されることでリフトアップします。
従来の糸リフトのように針を刺す必要が無く、痛み・ダウンタイムゼロでコラーゲン産生を促せる点が評価されています。
施術はフェイシャルエステのように心地よく、直後から効果を実感できるのも特長です。
このような方にお薦め
タルミの改善だけでなく美白・肌質改善も希望される方
レーザーやHIFUのような機械照射は少しハードルが高いと感じているエイジングケア初心者の方にも向いています。
痛みに弱い方や、定期的に継続しやすい治療を望む方にも好評です。
ヒアルロン酸注入 Hyaluronic Acid
ヒアルロン酸注入は、その場でゴルゴラインを埋めることも可能な治療法です。
法令線や、ゴルゴ線などのしわを改善するだけでなく 頬を引き上げリフトアップさせることも可能です。さらに、気になる目の下のしわの改善にヒアルロン酸注入が行えます。
しかし、注入されたヒアルロン酸は徐々に減少していくため、定期的な注入が必要です。
そこで、全体のたるみ治療を主として行い、足りない所だけ、ヒアルロン酸注入を使用するようにすると良いと思います。
院長のコメント
ゴルゴ線は一見すると頬の一部の悩みですが、実は顔全体のエイジングサインを象徴する存在です。放置するとほうれい線や目元のたるみも強調してしまいがちですが、適切に治療すればお顔全体の若返りにつながります。
当院では、メスを使わない『上質な若返り』をコンセプトに、、自分自身やスタッフが 効果を実感できた治療のみを厳選して導入しています。
私自身、50代に入り、患者様と同じような悩みを感じることもありますが、そんな時こそこれら最新治療の力を実感しています。複数の機器を組み合わせることで安全に相乗効果を出し、無理のない範囲で最大の結果を出すよう心掛けています。
肌専門の視点から丁寧に診察し、患者様一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療プランを提案いたしますので、どうぞ安心してお任せください。
ゴルゴ線が改善することで表情が明るくなり、きっと毎日鏡を見るのが楽しくなることでしょう。私たちと一緒に、年齢に負けないエイジングケアを楽しみましょう。
監修者情報(医師紹介)
監修医師:佐藤 雅樹 (さとう まさき)
ソララクリニック 院長
専門分野:美容皮膚科
2000年 順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部形成外科入局。 大学医学部付属病院等を経て、都内美容皮膚科クリニックにてレーザー治療の研鑽を積む。2011年3月 ソララクリニック開院 院長就任。2022年 医療法人 松柴会 理事長就任。日本美容皮膚科学会 日本形成外科学会 日本抗加齢医学会 日本レーザー医学会 点滴療法研究会 日本医療毛髪再生研究会他所属。
様々な医療レーザー機器に精通し、2011年ルビーフラクショナル搭載機器を日本初導入。各種エネルギーベースの医療機器を併用する複合治療に積極的に取り組む.
最終更新日
よくある質問 FAQ
ゴルゴライン・ゴルゴ線治療に関するよくある質問をまとめました。ご参考になれば幸いです。
ゴルゴ線ができる原因は何ですか?
主な原因は加齢による頬のたるみと脂肪の減少です。具体的には、頬の皮下脂肪が萎縮・下垂し、皮膚や筋肉も緩んでくると、目の下の膨らみとの境界に溝が生じます。
また、頬の支持靭帯と脂肪コンパートメントの境目が目立ってくることも一因です。睡眠不足や疲労で血行不良になると溝が濃く見えることもあります。
ゴルゴ線の治療で他の部位(ほうれい線や目元)も良くなりますか?
相乗効果で他部位も改善する場合が多いです。
ゴルゴ線治療で頬全体が持ち上がると、ほうれい線も浅くなります。また頬の位置が上がることでマリオネットライン(口角下の線)も目立ちにくくなります。
さらに目の下のたるみも引っ張られる形で改善し、目元の印象が若返りが期待できます。
このように、ゴルゴ線は単独というより顔全体のたるみと連動しています。治療により、お顔全体がリフトアップし若々しい印象に繋がるでしょう。
ゴルゴ線は本当に手術なしで消せますか?
手術以外の方法で、ゴルゴ線を現在よりも目立たなくすることは十分可能であると考えています。実際に当院の症例でも、レーザー等の治療によりゴルゴ線の溝が浅くなり表情が若々しく変化した方が多くいらっしゃいます。
ただし、ゴルゴラインの状態は皆さん様々です。
完全にゴルゴ線を「消す」レベルまで改善するには複数回の施術や組み合わせ治療が必要なケースもあります。
より完璧を目指すためには、メスを使った手術(フェイスリフトなど)を検討せざるを得ない場合もあるでしょう。
手術の効果は劇的ですが、リスクや非可逆的で後戻りできないことがデメリットです。
現在は、技術の進歩によって以前よりも大幅に改善レベルを上げることが可能となってきました。手術に至るまでの時期を伸ばせる手段が増えてきたのです。
まずは切らない治療で無理なく改善を目指すことをお勧めします。
治療効果はいつ頃実感できますか?
「単回の治療」や「複数回の施術を前提とした治療」がありますが、それらを総合して効果が現れる時期は、6~12週頃に見られることが多いと言われています。(即時効果を除く)
照射系たるみ治療では、即時効果と徐々に現れる効果があります。
即時効果(直後~1ヶ月)
フォトナ6DやRF・超音波系はコラーゲン収縮による即時リフト効果があり、施術直後~翌週に「引き上がった」と感じる方もいます。
この効果はコラーゲンの膨化,熱収縮によるもので、本来の目的の効果とはちょっと違います。本来の効果は、徐々に現れる線維芽細胞の活性化に伴う新生コラーゲン造成です。
徐々に現れる効果(3ヶ月~6ヶ月~)
照射系たるみ治療機の作用によって、線維芽細胞が活性化しコラーゲン造成が促進されます。活性化している期間は、与えられるエネルギー量等によって異なりますが、3~6ヶ月頃がコラーゲン造成のピークとなり、徐々に減衰していきます。
その間コラーゲンが作られ、皮膚内のコラーゲン密度が徐々に高まります。これにより徐々にリフトアップ効果が現れていきます。
このように、たるみ改善効果は 即時的効果+徐々に現れる効果の2段階で現れます。山が2つあるようになっていることが多いかと思います。
もちろん、紫外線・栄養不足や喫煙・過度の飲酒・糖化ストレスなどは、十分な効果が得られない原因になります。たるみ治療の効果を最大限に高めるように努めましょう。
効果はどのくらい持続しますか?
照射系(レーザー,超音波,高周波,マイクロ波,プラズマ等)のタルミ治療は、その治療器,治療法によって、得られる効果が異なります。
単回で一定の効果を得る治療法や、複数回の治療を前提とした治療を行ったとして、様々な記述を総合すると、効果の持続期間は半年~2年程度と言われています。
効果の持続期間の幅は、現在の肌状態に応じた適切な機器の選択・治療計画だけによるものではありません。受け手側の状態(紫外線・喫煙・栄養不足・糖化ストレス等の悪化要素)によっても大きく左右されてしまいます。
加齢は止めることができませんが、定期的の治療で改善を更に上乗せし、見た目年齢を遅らせることは十分に可能だと思います。
施術の痛みや副作用が心配です。
どの施術も基本的に大きな痛みはありません。
フォトナ6Dは、温かい刺激程度で、多くの方がリラックスして受けられます。
ザーフ(XERF)も冷却機能で皮膚を保護しながら照射するため「じんわり熱いかな?」と感じる程度で、基本的に表面麻酔無しで受けていただけます。
リバイブ(Revive)は「心地よい温熱マッサージ」のような感覚で、痛みゼロとの評価です。
ザセラ(Thesera)に至っては針も熱も使わないため、基本的に無痛でダウンタイムもありません。
唯一、ソフウェーブは表面麻酔を使用します。開始当初は痛みが心配されたものですが、照射方法の見直し等により、痛みを最小限度に留めています。
副作用についても、いずれの施術も施術後に一時的な発赤や熱感が出る程度です。ごく稀に熱による火傷や色素沈着が報告されていますが、当院では安全な出力設定と冷却でリスクを極力抑えています。
術後に万一気になる症状が出た場合も、無料で診察・適切な処置をいたしますのでご安心ください。
施術を受けられないケースはありますか?
以下の場合は施術を受けられないか、慎重な判断が必要です。
- 妊娠中・授乳中の方(ホルモンバランスが不安定なため基本的に施術不可)
- 重度の皮膚疾患や感染症が顔にある方
- 心臓ペースメーカー装着の方(RFやマイクロ波が干渉する恐れあり)
- 金属糸やプレートが顔面に入っている方(熱を帯びる可能性)
- また当日発熱や体調不良がある場合も見合わせます。
持病や内服中のお薬がある方は事前にお知らせください。安全第一で適応を判断いたします。
痩せ型で頬がこけ気味なのですが、それでも大丈夫?
当院では、痩せ型の方向けに適した治療も揃えています。
例えば、ソフウェーブは脂肪層に影響を与えず真皮に働きかけるため、コケを悪化させません。また、ザセラでコラーゲンを増やしてふっくらさせるアプローチも有効です。
必要に応じて、ヒアルロン酸注入で足りないボリュームを補うことも検討できるでしょう。
痩せている方こそ、小じわやくぼみが目立ちやすいものです。適切な方法でケアすれば、大きな効果が得られます。
参考文献
本ページ執筆時に参考とした論文です。
口腔内レーザー照射による顔面皮膚引き締めの試験
原題:Tightening of Facial Skin Using Intraoral 2940 nm Er:YAG SMOOTH Mode
出展:Laser and Health Academy Journal, 2013
DOI: N/A (LA&HA Vol.2013, No.2, pp.17-20)
要約: 2940nmエルビウムヤグレーザーを口腔内から非蒸散モードで照射し、口周りのシワへの効果と安全性を検証したパイロット研究。9例に最大5回の施術を実施。施術後は改良フィッツパトリックしわスケールで有意なシワ軽減を示し、患者は痛みやダウンタイムを訴えなかった。非侵襲的口腔内レーザー治療が周囲組織にダメージを与えず、口周囲のシワ改善に有効であることを示した。
Er:YAGレーザー口腔内照射による鼻唇溝のシワ改善
原題:Correction of nasolabial folds wrinkle using intraoral non-ablative Er:YAG laser.
出展:J Cosmet Laser Ther, 2018;20(6):364-368
DOI: 10.1080/14764172.2018.1439964
要約: 口腔内からの非侵襲Er:YAGレーザー照射による鼻唇溝(ほうれい線上部のシワ)治療の有効性を検討。被験者12名に対し月1回×3回照射を行い、写真評価と患者満足度を測定。結果、浅~中等度の鼻唇溝が明らかに改善し、大半の患者で「とても満足」評価を得た。副作用は軽度の発赤のみで一過性。口腔内Er:YAGレーザーは安全で効果的なシワ治療法と結論付けている。
高密度並列超音波ビームによる顔面タイトニング治療の有効性と安全性
原題:Efficacy and safety of high-intensity, high-frequency, non-focused ultrasound parallel beams for facial skin laxity.
出展:J Cosmet Dermatol, 2024;23(1):117-123
DOI: 10.1111/jocd.16098
要約: 新型の非集束型並列超音波(ソフウェーブ)装置による顔の皮膚たるみ治療の多施設試験。被験者60名に顔~顎下へ1回照射し、12週後の改善度と安全性を評価。医師評価で80%以上の症例において皮膚の引き締まりを確認し、被験者の満足度も高かった。痛みは5段階中平均2程度で、麻酔クリームで十分緩和可能。重篤な副作用は報告されず、一部に一過性の紅斑が見られたのみ。以上より、本超音波治療は顔のたるみに対し効果的かつ安全であると結論づけた。
Therm〇l Thread技術による顔面皮膚タイトニング:高周波数並列超音波の検証
原題:Vectorized facial skin tightening: A study on the Thermal Thr〇〇d Technique™ utilizing high-intensity, high-frequency, parallel ultrasound beam.
出展:Lasers Surg Med, 2024;56(4):355-360
DOI: 10.1002/lsm.23771
要約: ソフウェーブを用いた新しい照射法の安全性とリフトアップ効果を解析した研究。30~70歳の男女34名に全顔1回照射を行い、8週・24週後の3D画像で皮膚収縮の量と方向性を測定。平均収縮距離は8週後1.91mm、24週後1.96mmと有意なリフトアップを示し(p<0.001)、収縮方向も狙ったベクトル(緩みと直交する方向)に概ね沿っていた。痛みスコアは0~5で平均2.63と許容範囲。副作用報告なし。結論として、高強度平行超音波を用いる本手法は安全で効果的な顔面リフトアップを実現するとしている。(※登録商標のため伏字にしました。)
マイクロ波治療による顎下皮膚弛緩の改善
原題: An innovative microwave technology for the treatment of submental skin laxity.
出展: Lasers Med Sci, 2025;40(1):28-34
DOI: 10.1007/s10103-024-04270-1
要約: 2.45GHzマイクロ波デバイスの顎下たるみ治療における効果と安全性を検証した研究。中等度の顎下たるみ女性10名に対し30日間隔で2回照射し、12週後に評価。独自のたるみグレード(SMSLG)は平均3.6→2.3へ有意に改善(p<0.01)。標準化写真でも全例で皮膚の引き締まりと輪郭改善が確認された。施術中・後の不快感は最小で、副作用も報告なし。結論として、本マイクロ波治療は短期間・少回数で顎下たるみを安全に改善しうる有望な非侵襲療法であり、外科的治療の代替になり得るとした。
デュアル周波数RFの皮膚引き締め効果:組織学的エビデンス
原題: Efficacy of dual-frequency noninvasive monopolar radiofrequency in skin tightening: Histological evidence.
出展: Skin Research and Technology, 2024
DOI: 10.1111/srt.13821
要約: 新型RF機器XERF(6.78MHz+2MHz同時照射)の組織への作用をブタ皮膚で検証した報告。Masson-Trichrome染色による観察で、従来単一周波数RFでは得られなかった真皮コラーゲン束の即時肥厚・短縮を確認。また浅層・深層筋膜の顕著な肥厚と上方への牽引が生じており、これらがデュアル周波数による新たなタイトニング機序と考察。低周波成分を加えることで皮膚深部への熱浸透が高まり、皮下支持組織まで効果が及ぶことを示す初の実証データ。さらなる臨床研究で、この技術の長期効果や応用を検討すべきと結んでいる。
最新世代RF治療のアジア人における有効性と安全性
原題: Efficacy and Safety of Monopolar Radiofrequency for Treatment of Lower Facial Laxity in Asians.
出展: Dermatol Ther (Heidelb), 2022;12(11):2563-2573
DOI: 10.1007/s13555-022-00817-8
要約: 新世代単極RF(MRF)によるアジア人の下顔面たるみ改善効果を評価した前向き研究。30名の日本人を含むアジア人女性に高出力MRF機器を顔下半分に1回照射し、6ヶ月追跡。施術直後から全員に何らかのリフト効果が見られ、1ヶ月→3ヶ月→6ヶ月と時間経過とともに引き締まりが増強(評価医師スコアで有意差あり)。6ヶ月時点では初回より明らかな輪郭改善が持続していた。痛みは10段階中平均3.13と軽度で、深刻な有害事象は皆無。最新RFは従来より安全性が向上し適切な設定で合併症なく効果を発揮できると結論。患者選択とプロトコル遵守により、アジア人でもRFリフトは有用とした。
第4世代の非マイクロニードリングモノポーラRFによる皮膚引き締めに関するコンセンサス推奨事項
原題: Consensus Recommendations for 4th Generation Non‑Microneedling Monopolar Radiofrequency for Skin Tightening : A Delphi Consensus Panel
出展: Journal of Drugs in Dermatology 19(1):20‑26, 2020
DOI: 10.36849/JDD.2020.4807
要約: 非侵襲的なスキンタイトニング需要が増大する一方、最新型(第4世代)の非マイクロニードル式モノポーラRFに関する具体的な運用指針が不足している。そこで国際エキスパートによる合意形成を行い、臨床現場で再現性の高いガイダンスを提示することを目的とした。第4世代モノポーラRFはダウンタイムのほぼ無いタイトニング機器として安全性と有効性が確立しつつあるが、最良の結果には①症例選択、②周到なプランニング、③正確なテクニックが不可欠。今回の 推奨は臨床家の判断を補助し、再現性の高い治療アウトカムに寄与すると結論づけた。
※最新モノポーラRFを用いたスキンタイトニングにおいて “誰に・いつ・どう使うか” を体系化した初の国際指針