肌のタルミを改善する二つの方法
肌のタルミを改善する方法は、大きく分けて2つに分けられます。
今回は、手術で弛んだ皮膚を切り取って引き上げる フェイスリフトや、
シルエットリフトなど専用糸を使用した治療法を除いた きらないリフトアップを中心に考えます。
ヒアルロン酸注入でもリフトアップできますが、それも置いておきます。
切らずに外側からの治療で、いかにタルミを改善させるか。ココに焦点を当てていきます。
肌のタルミを改善する二つの方法。
きらずに肌のタルミを改善し、リフトアップさせる方法は、誰もが希望する理想的な治療法と言えます。
切らずに肌を引き締める方法を大きく分けると
- 皮膚に熱ダメージを与えて、コラーゲン線維を変性させて収縮させ、その後コラーゲン再生を促す方法。
- 年齢と共に衰えていく 肌の再生能力を活性化させて、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸など肌の構成物を再構築させる方法。
この2つに分類できると思います。
色々異論があるところかもしれませんが、ざっくりと分けてみます。
1皮膚に熱ダメージを与えてコラーゲンの再構築を促す。
皮膚に熱を加えることで、タンパク変性を引き起こすことで、タルミが改善できます。
肉を焼くと、徐々に収縮が起きていきます。焼き肉の場面を想像していただくとよいかと思います。
しかし、熱を加えるといっても、やりすぎれば火傷の問題が出てきてしまいます。
そのため、様々な治療機器が開発されてきたのです。
あまり痛みや、副作用(やけどなど)が出ないようにしながら、タンパク変性が起きる温度に近くなるまで加熱する
代表的な治療機として、サーマクール,ポラリス,アクセントなどです。
最新機器としては、エンディメッドPROがあげられます。
熱の発生を十分に起こすために、過大なエネルギーを加える必要がある場合には、冷却や、バイブレーションを必要とします。
効率的に目標の深さで加熱することができる機器には、冷却装置は必ずしも必要ありません。
(加熱したいのですから…)
加熱をして、コラーゲンの収縮を促すことで、比較的即時的効果も得られますが、
その後,ダメージを受けたコラーゲン線維は、新しいコラーゲン線維と入れ替わってきます。
これによってタルミを引き締めてくるわけです。
2肌の再生能力を活性化させて、コラーゲンを増やして肌を若返らせる。
現在の主流は、上記の「熱を加えてコラーゲンを変性させて再構築を促す」治療なのですが、
本来の肌がそもそも持っている 再生能力 がちゃんと働いていればそんなことをしなくてもよいはずです。
老化が進んでくると、再生能力が落ちてくるため、肌の弾力性(コラーゲン・エラスチン),保湿能力(セラミドなど)も低下していきます。
さらには、皮膚に向かう血流も低下してくるために、十分な栄養も届きづらくなっていくのです。
このようになっていく原因として、外部的要因として多くは、紫外線が影響するといわれています。
この辺りは、これを読んでいらっしゃる方には、半ば常識となっているでしょう。
内部的要因としては、成長因子 が減少してくることがあげられます。
成長因子は、コラーゲンを作らせたり、新しい血管を作らせるなど、肌細胞を動かすための「手紙(命令)」のようなもの。
十分にあるうちは、紫外線が当たって、ダメージを受けても修復されていきますが、徐々に減ってくることで、肌の作りが粗雑になっていきます。
そこで、成長因子を補給することで、肌の再生を促せばよいわけです。
このような治療の代表格となるのが、
グロスファクターメソスキン療法
PRP皮膚再生療法
です。
どちらも、成長因子を肌に直接導入することで、肌細胞を活性化させて、コラーゲン・エラスチン等の構成要素を再生させ、新生血管の造成を促すことで、十分な栄養が得られるような環境を作ってくれます。
熱を加える方法と,成長因子を加える治療 どちらがよいのか。
治療効果が出やすい治療法とすれば、即時的熱収縮が得られる治療法があげられます。
実際、切らないタルミ治療のほとんどが、熱を加える方法を選択しています。(何を使用するかについては別です。)
しかしながら、熱を加える治療法の弱点は、
肌がそもそも持つ 再生能力 を利用しなくては、長期的効果は期待できない
ということです。肌状態が悪く、再生能力が乏しい場合には、いくら高額の治療を受けても、治療効果が得られる期間が、限定的となることも考えられます。
そのうえ、成長因子を使用した治療法と比べると、効果の持続期間は短くなります。
それに対して、成長因子を使用した治療法は、肌細胞を活性化させて肌を再生させることで、肌状態をよくし、肌を引き締めますので、治療効果はよいのですが、
成長因子を注入 → 細胞を活性化 → 細胞が、コラーゲンや血管を作る → 肌が再生
このようなプロセスを踏むため、効果が実感できるまでには、時間がかかってしまいます。
但し、この治療の場合には、活性化した細胞がコラーゲンや血管を作っているわけですので、
作られたものがなくなるまでの効果 として考えれば、その治療効果の持続期間は長期間にわたります。
(成長因子自身が体内にある時間は短い)
最終的な治療効果は、成長因子を使用したほうがよいが、熱を加える治療法は必要
長期的な治療効果の高さ、肌再生の効果の高さは、成長因子を使用した治療法が大変素晴らしいのですが、
即時的効果は、熱を加える治療法のほうが高くなるため、現在好まれる治療法となっているのです。
相互の長所を取り入れて治療を行っていくことが、最も効果的な方法と言えると思います。